カテゴリー: ビジネススキル

  • 高卒でも高い給料や大企業を狙う!機械設計者としてのキャリアを積む

    高卒でも高い給料や大企業を狙う!機械設計者としてのキャリアを積む

    高卒でも機械設計者として稼げるようになるステップとして、以下の項目を挙げました。

    1.就職エージェントまたは派遣会社に応募
    2.機械設計者してのキャリアを積む
    3.キャリアを武器に大手企業に売り込み

    今回は、2.機械設計者してのキャリアを積む、について説明します。

    機械設計者してのキャリアはどのようなステップで積み上げていくか?

    機械設計者になって大手企業への就職や個人事務所を開く、などのキャリアパスの具体的なステップを見ていきます。
    なるべく短期間で結果を出して行きたいので、コンパクトにまとめていますが、おおよその流れです。
    設計業務ばっかりを闇雲にやっても、大きな目標へのレベルアップは見込めません。
    機械設計者になるためにどのようなことが必要かなんとなくイメージしてください。


    会社に就職(正社員または派遣社員)

    ステップ1:
    CADなどツール操作スキル
    製品知識
    設計スキル

    ステップ2:
    機械系技術全般の知識
    物理、数学の知識
    Officeスキル(Excel、PowerPointなど)

    ステップ3:
    発想力、考え方の習得
    人間力やプレゼン
    リーダーシップ
    仕事の進め方







    ■ステップ1
    導入部分とでも言えるでしょう。教育サポートを受けて、物を見て、先輩の設設計のやり方を徹底的に学んでいきます。製品知識の向上はそれほど意識しなくても日々業務に当たれば付いてきます。設計スキルもいわゆる「先輩から盗む」勢いでたくさんのモデル、図面、検討部品、試作品などを見て、掴んでいきます。

    ■ステップ2
    設計業務は、実はそんなにいつもいつも機械工学の知識をフル活用して行う訳でもなく、形状設計が多くを占める場合もあります。設計のお仕事間もなくはそれでもいいかも知れませんが、ずっとそういう訳には行きません。設計内容についての裏付けをするための技術的知識(材料力学や機械材料、加工など)、不具合時の説明のための物理法則やそのための数学的な知識などに意識を向けましょう。それを計算したり、資料作成、説明するツールとしてoffice(Excel、PowerPointなど)は欠かせません。ほとんど触ったことがない、とか苦手、という場合には、研修を受けてください。たいていの会社にはOffice教育プログラムがあります。

    ■ステップ3
    やや上級編です。これらのスキルが全て身に付いている会社員はそうそう多くはいないのでは?と思ってしまいます。これらを完璧にすることは難しいですが、必ず意識しながら仕事に当たってください。こういうことを意識している、ということを後々、履歴書や面接でアピールするだけでも、「この人は分かっている人だ」と高評価を得られます。

    上記のある程度をカバー出来れば、あとはセンスの問題です。各領域の更なるレベルアップを図るのみです。でも、上記の各ステップを1年ずつ、計3~4年くらいである程度上達の実感が沸けば、大きな目標に向かって一歩踏み出しても良いと思います。

    何も大手企業に就職するだけが、全てではないです。こんな人もいます。
    派遣先の企業で信頼を得て多くのコネクションを作り、その後、個人設計事務所を開いて、派遣時代の会社から仕事を直接もらう、ということをしている人がいました。これは、派遣会社を通すことなく直接もらうことで中間マージンがなくなり、全て自分の実入りになる、ということです。




    このサイトでは、機械設計者になれるための情報をできるだけ掲載します。
    予定:
    機械系技術の知識
    ⇒高卒の人で「機械設計やる!」という人のために「最低これだけは知っていてください」という、機械工学と物理、数学の内容を説明します。
    その他、考え方、仕事の進め方、リーダーシップなどは別途解説する予定です。

    最後に、派遣先まはた一時就職先で培ったキャリア、スキルを武器に大手企業に売り込みを開始するステップについて解説します。

    キャリアを武器に大手企業に売り込み



  • 高卒でも高い給料や大企業を狙う! 機械設計者としての就職ステップ

    高卒でも高い給料や大企業を狙う! 機械設計者としての就職ステップ

    高卒でしばらく経ってからでも、機械設計者になりステップアップしていくプロセスをお話しします。

    1.就職エージェントまたは派遣会社に応募
    2.機械設計者してのキャリアを積む
    3.キャリアを武器に大手企業に売り込み

    就職エージェントまたは派遣会社に応募

    就職エージェントや派遣会社はどこでも良いです。応募資格として次のようなキーワードでの募集が必ずあります。
    「未経験でも歓迎」
    「学ぶ意欲のある方歓迎」
    「高校卒業以上」
    「育成サポートあり」
    「機械いじりが好きならOK」
    など、機械設計の職歴や機械工学の知識がないことを前提とした募集キーワードです。どれかに該当したり、これらのキーワード全てを満たす募集でさえも多く見つけることが出来ると思います。
    要するにその会社は、あなたが全く機械工学の知識が無くても、機械設計者としての職歴がなくても、機械設計者候補として迎え入れますよ」と言っているのです。
    このような募集を中心に探し、自分が興味のある内容や、勤務地、給与など条件に合ったところを選びます。
    この選ぶ案件によって、その後の動きも異なってきます。


    ■就職エージェントを通じた案件
    正社員案件であることが多いです。文字通り正社員募集のことで、その就職エージェントに紹介された勤務先で、正社員として働きます。正社員となるので、そこでは長期目線でいち専門家として一人前になれるようしっかり教育してもらえます。手厚く教育してもらい、徐々に設計業務に入り、やがて一人で出来るようになって行きます。
    会社によっても教育体制はだいぶ異なりますが、以下のようなことを教えてくれます。

    その会社の製品に必要な技術的なこと
    製品全般に関すること
    業務の流れ
    CADや設計ツールの使い方
    設計に関するルール、標準

    などです。様々なことを教えてくれます。
    CADというのは、Computer Adid Design (コンピューターによる設計)といって、パソコン上で製品の形状を作図して設計を進めるシステムのことです。
    この、「CADを使うこと」自体がひとつのスキルとして認められます。このような基礎教育も大抵やってくれます。




    ■派遣会社を通じての就労
    派遣社員として働くメリットを挙げます。
    ・専門業務に専念して取り組むことができ、専門性のスキルアップ出来る
    ・派遣先企業の習慣や方針、会社のしくみを学べる
    ・数年で数社経験することもでき、社会的視野が広がる
    ・数社経験すれば様々な製品の知識が身に付く
    ・給与、勤務地、職務内容など自分に合った仕事を選べる
    といったところです。
    派遣会社の募集案件の場合、

    派遣会社に登録をしてから募集企業に派遣され勤務

    という場合と、

    派遣会社の正社員として就職し、その後企業に派遣

    という2パターンあります。どちらを取ってもそれぞれメリットはありますがどちらかというと、「派遣会社の正社員」のほうです。
    派遣会社に登録してから派遣される場合、そこでは残念ながら即戦力が求められる場合があるからです。
    ふたつをそれぞれ見ていきましょう。


    ■派遣会社に登録して派遣される場合
    今更ですが派遣で働く仕組みを少し説明します。
    派遣会社に問い合わせをして、登録をします。そして、希望や条件に合った仕事を紹介してもらい、派遣先企業にて働き始めます。
    派遣労働は期間の定めがあり、およそ3年です。契約期間が経過すると、契約終了となり、そこでの勤務が終了します。そのあと派遣会社を変えても良いし、同じ派遣会社に次の勤務先を紹介してもらっても良いです。
    メーカーが派遣労働者を求める場合、即戦力を求めることが多いですが、稀に「未経験でもOK」という求人もありますので、要チェックです。
    派遣会社に登録して派遣されるメリットは以下のようなものです。
    ・好きな会社を選べる
    ・大企業だって選べる
    ・いやならやめてもOK(本当はあまりよくない)
    仕事を紹介してもらうだけですので、多少のわがままも許されるケースが多いですので、自分の希望をかなり通すことも可能です。
    派遣先で認められれば、本当に運が良いと、「ウチの正社員にならないか」と打診が来る場合もあります。「登録派遣社員」は「正社員派遣」と違ってフリーですから、社員の横取り、ということにはならないのです。

    しかし、この派遣会社に登録して派遣労働、は実はあまりお勧めできない点もあります。もしゆくゆく自分が大手企業や中堅クラスの企業を目指す場合、設計スキルは認められても、派遣として働いていたという経歴、つまり正社員というステータスで働いた経歴がないことは、評価が下がる可能性が高いです。
    会社とは、社員に対して、設計や管理などの専門スキルの他に、仕事のプロセスや考え方、リーダーシップ、その他様々な教育を施します。世の中のほとんどの会社が派遣社員にまで手厚く教育はしないので、「派遣社員」イコール「専門以外の教育をほとんど受けていない」という見方になるのです。「中途でウチの会社に入って来るのに基礎教育からなんてやってられない」ということで、門前払いになる可能性が高いのです。よって、この次に解説する「派遣会社の正社員」として働くほうが後々自分を売り込む上では有利と言えます。

    ■派遣会社の正社員になり企業に派遣される場合
    文字通り、派遣会社の正社員として就職します。
    そこでは、社会人として、またその会社の社員として必要な基礎教育もやってもらえます。電話の応対の仕方から名刺の渡し方まで手厚い教育内容であることが多いです。
    正社員派遣は、全ての派遣会社がやっている訳ではないので、調べてみる必要があります。技術者派遣として有名なアルプス技研などがそれです。
    正社員派遣のメリットは、
    ・「正社員」としての職歴がつく
    ・企業での派遣労働の前に派遣会社で教育を受けられる
    ・派遣会社から教育以外でも手厚いサポートを受けられる
    ・派遣先企業移り変わり時期は自己啓発も出来る
    ・ボーナス(賞与)が支給される
    キャリアを積む、ステップアップの観点ではボーナスのことは関係ないかも知れませんが、実際重要ですね。派遣先企業から派遣会社に帰任して次の派遣先が決まるまでの間も、給料は支払われます。これも正社員であるがゆえの待遇です。この隙間期間は、やや給与は減額になります。正社員派遣は時給制ではなく、給料制で、派遣先で働いている間は、「職務手当」みたいな感じで「基本給」への上乗せがあります。隙間期間では、この「職務手当」がなく、「基本給」だけの支給になります。

    正社員派遣の場合、派遣会社のメリット・デメリットを十分に考える必要があります。自分にとってあまり関心のない業務内容であっても、自分のスキルが十分で会社にとっておいしい業務案件だったら、断ることが難しく、本意ではない職務に数年当たらされることも稀にですがあります。ほとんどのケースが本人の希望に沿った職務に就かせてくれます。強く希望すれば、自宅から通えない場所でも寮を構えてくれることもあります。




    ■就職エージェント利用や派遣社員として働く前に絶対にやっておきたいこと
    自分がもし「最終的には大手の〇〇会社で働きたい。しかし、今はとてもじゃないけど入れない。」という思いがあれば、次のような優先順位で進めてください。

    まず、ズバリ〇〇会社の就職試験を受けてみる
    求人がなさそうなら、
    就職エージェントに〇〇会社の紹介を希望する
    だめだったら、
    1.〇〇会社と同業種の他の会社で正社員として働く
    2.〇〇会社とは他業種だが正社員として働く
    3.〇〇会社で派遣社員として働く
    4.〇〇会社と同格の大手で派遣社員として働く
    5.〇〇会社と同業種の他の会社で派遣社員として働く

    下に行くほどハードルは低くなりますが、上の方ほど社会的評価、最終目標の〇〇会社の評価は高いです。〇〇会社が中途で専門家を採用する場合、何を基準とするかを考えると自ずと分かります。やはり、メーカーの正社員として働くことが一旦遠のくようでもやがて希望の会社に近づくことが出来るのです。
    労働スタイルが変わって来たと言っても、やはり日本はまだ、自由で奇抜なアイデアマンより正社員として真面目にやって来た人が評価される風潮があります。まず何年かはじっくり専門家としてスキルを上げつつ、社会人としての素養を鍛えることが重要です。

    次に、機械設計者としてのキャリアを積むプロセスについて解説します。
    機械設計者としてのキャリアを積む



  • 高卒でも高い給料や大企業を狙う!機械設計者の仕事内容を詳しく解説

    高卒でも高い給料や大企業を狙う!機械設計者の仕事内容を詳しく解説

    高卒でも高い給料をもらえる仕事、ということでリポートしていますが、その超おすすめ職業として、
    機械設計者
    ウェブデザイナー
    のふたつを挙げました。このページでは、大学を卒業していなくても機械設計者として稼げるようになるプロセスについて解説します。

    機械設計技術の仕事について簡単に説明

    機械設計の仕事、と聞いただけで大卒の匂いはプンプンしますね。確かに大学の機械工学科やシステム工学科卒、ロボット工学を専攻した人などが圧倒的に多くを占めるのは間違いありません。
    しかし、大手企業、中小企業をはじめ、多くの高卒の機械設計者が働いている現実をご存じでしょうか? なぜでしょうか? それは、機械設計の仕事が、

    資格が不要
    専門知識が浅くても発想や調整でカバーできる

    というだからです。医者、弁護士、弁理士、看護師、薬剤師、保育士、幼稚園教諭など、よく聞く職業は、全て資格がないとその仕事に就くことができません。機械や電気、化学などの自然科学系の資格的なものは一応存在し、技術士資格というものがあります。しかし、設計職にそれが求められることはほとんどなく、それよりも、実務経験や実際に設計力がどの程度あるか、また発想力がどの程度あるか、などが重要になっています。

    資格なんかより、知識や発想力、そして設計力があることが重要ではありますが、「機械」に関する全領域をカバーする、なんてことは機械設計の仕事をする上ではそれほど重要なことではありません。(もちろんそれにこしたことはないですが実際難しいのです。)
    この実情は、高卒の人にとっては非常にラッキーなことであり、現状で未経験でも、知識を積んで、やる気を見せていけば、その職を手にすることは十分に可能ということになります。

    「機械設計」と一言で言ってもイメージが沸かないかも知れませんが、どんなものがあるかというと、

    板金枠体設計
    製品の筐体設計
    プラスチックカバーなど成形部品の設計
    エンジンなどの内燃機関の設計
    単純な形状設計
    バネやステージ、モーターなど動きモノの設計
    特に小さな部品などの精密機構の設計
    加工が伴う部品や製品の設計
    上記の様々な設計品を組み立てるための設計
    電気系統のユニットとの組み合わせの設計
    光学系のユニットとの組み合わせの設計

    などなど、いくらでも挙がります。部品の設計、組立を設計、部品や材料に加工を施すことを考慮する設計など色んなことを設計することが分かります。上に挙げたそれぞれの項目に対して必要な学問があります。いくつか例に挙げますと、

    ■板金枠体設計
    ⇒塑性力学、溶接、材料力学、機械材料
    ■エンジンなどの内燃機関の設計
    ⇒熱力学、機構学、機械材料、材料力学、機械力学
    ■加工が伴う部品や製品の設計
    ⇒機械材料、機械製作法、材料力学

    まあ、一例ですが、ひとつの設計をするにも、たくさんの専門分野の知識が必要なことが分かります。もちろん数学や物理法則の基本も分かっていたほうが良いですが、では、

    専門分野の知識がないとその設計が出来ないか?

    というと絶対そんなことはありません。
    専門分野の知識を完璧に網羅している、なんて人は「設計」という仕事をしている人の中にはいません。完璧に網羅しているのは、大学の先生とかその分野の研究をしている人達です。「設計」という仕事をするために、それぞれの分野の中のポイントだけ押さえておけば良いのです。ポイントさえ押さえておけば、あとは発想力、興味、やる気で、その技術領域の幅はどんどん広がっていきます。
    機械工学の全てを網羅する必要など全然ない、ということで気持ちを楽にしてください。




    機械設計者たちはどのように仕事をしているか

    数学、物理の基本的な知識と専門領域のポイントを押さえておけば十分に仕事はこなせます。大卒の人だって、機械高学年全般の知識が乏しい人だっていますし、発想力や調整力、問題解決力などで設計職をこなしている人がいることも事実です。自分でハードルを上げる必要は全くありません。

    機械設計の仕事のある1日を見てみましょう
    09:00~課の朝会で昨日までの進捗報告と今日の予定をチームに報告
    09:30~設計作業開始
    10:00~配線基板の寸法の張り出しが最大何ミリになるか電気担当者に確認
    11:00~形状を考えながら寸法のスケッチして、それを3Dにモデリングしていく
    12:00~昼休み
    13:00~製品開発チーム会出席、最新情報の入手、設計進捗と試作品確認日程を報告
    14:00~コツコツと設計を進めつつ、発表資料をまとめる
    15:00~機械設計メンバーに設計コンセプトをまとめた資料でプレゼンをする
    15:30~先輩設計者と相談しながら、より良い設計内容について議論
    16:00~分からない事を専門書やインターネットで調べてアイデアをまとめる
    17:00~機械検討部品と前バージョン製品を見て、強さや動きなど性能を再確認
    18:00 一日の業務終了

    イメージを掴んで頂けたでしょうか?
    機械設計の仕事は、自分の考えるままにバンバン設計だけを進める、というものではなく、チームでの情報共有やメンバーとの相談、自分の設計内容を伝えるための発表、など多彩です。かたや一日の間に打ち合わせなどが全くなく、ひたすら設計業務だけを進める一日、という日だってあります。組立ライン作業や窓口業務などの定常業務と違って変化のある毎日で、飽きが来ることはありません。

    会議で報告したり設計コンセプトをプレゼンしたりするのは苦手、という方もいるかも知れません。しかし、設計のお仕事の駆け出しうちからこのように人前で発表したり資料をまとめたりすることを覚えておいたほうが自分のスキルがどんどん上がっていき、設計者としての総合力が身に付きます。もし資料作りや発表などが課されていなくてもどんどん提案してアクションを取るべきです。




    機械設計業務の簡単な流れ

    世の中に新商品が出ていく流れの中で、機械設計はどの部分を担っているのでしょうか?
    新商品の構想から世の中へのリリースまでの流れは以下のようなものです。

    構想:会社としてこういう商品を作ろう

    企画:仕様、日程、デザインなど

    設計:機械、電気、光学、化学系など各モジュール

    試作:プロトタイプ製作

    評価:性能チェック、使い方などテスティング

    製造:大量生産開始

    発売:世の中にリリース

    かなり一般的に書きましたが、機械設計者は、「設計」の部分を受け持ちます。
    会社によってその流れは千差万別です。例えば、大量生産ではなく受注生産とか、設計の段階から評価が入るとか、構想や日程が親会社から落ちて来るから設計から始まる、などなど。ですが、商品の流れとしては、どこも基本はこの構図に大体おさまります。

    会社の規模があまり大きくないと、構想のところや評価、製造のためのサポートまでやる場合もあります。共通なのは、

    設計のところは必ず設計担当が行う

    ということです。なるべく多くの業務プロセスを経験してください。
    先々、大手企業への就職を狙ったり、自分で設計事務所を持つにしても、設計だけの狭い範囲だけでなく多くを知っていたほうが断然有利です。幅広い視野で臨んでください。

    では、いよいよ具体的にどのようなステップで進めるか、解説していきます。

    機械設計者への就職ステップ




  • 高卒でも高い給料や大企業を狙う!出来る専門職種の仕事を解説

    高卒でも高い給料や大企業を狙う!出来る専門職種の仕事を解説

    高卒でも稼げる仕事を探すためには、自分が出来ることなら何でも、と闇雲に会社を探すのではなく、ちゃんと計画的に自分のキャリアを考えて進めないと、時間もお金も大変もったいないです。

    このページでは、既に高校を卒業したが、稼げる仕事に就いて、自分の確たる専門分野を持って、出世して、という意志の強い方のために、実現へ向けた取り組みについて解説します。ゆくゆくは、大企業への正社員としての就職を目指したり、個人の設計事務所やデザイン事務所を持ったり、という大きな目標に向かってがんばって頂きたいと思います。

    高卒でも稼げる仕事はあるのか?について、前書き的な記事も書いていますので、まだ読んでない方は以下のページもぜひお読みください。
    高卒でも高い給料や大企業を狙う!出来る仕事は?専門職で就職は?

    自分がやりたい職業のイメージをしてその情報収集を!

    まずは、自分がどのような職業に就きたいかを考えます。それが一番大切です。自分のやりたいことでないと続きませんし、やらされている感があっては、モチベーションも上がりません。
    今はインターネットでいくらでもその職業のことを詳細に調べることが出来ます。そこから始まります。調べるポイントは、

    その職業で得られる年収
    なるために必要な知識、スキル
    その仕事がどのくらい大変か
    将来性

    などです。自分の関心のある切り口でひととおり調べてみます。特にやりたいことは無いし、そもそも世の中にどんな仕事があって、どれくらい大変で、がんばってなれる職種なのか、分からないという人もいると思います。

    参考までに、高卒ではさすがに無理だろう、という職種もあります。医者、弁護士は当然のこと、研究職、開発職、銀行マン、商社マン、などは、専門性が高い上に、大卒であることを強く求められることが多いので、「高卒でも稼げる」仕事には該当しにくいのが現実です。

    現実的な話をすると、簡単な仕事や就き易い仕事では稼げません

    例えば、女性の場合、保育士、幼稚園教諭は就きたい職業の上位に来ることが多いです。おそらく調べて行くと分かると思いますが、短大や4年制大学ので幼児教育を専攻し、既定の単位を修得すると、保育士なり幼稚園教諭なりその資格を習得することが出来ます。そんな今から学生になる時間もお金も無い、ということが現実だと思います。で、色々調べると、実は「国家試験に合格すると短大や4年制大学で学ばなくてもその資格を取得することができる」などと情報収集できるでしょう。しかし、頑張ってその職業に就いたところで、保育士や幼稚園教諭では、高い年収を得ることができません。稼げないと、モチベーションは下がってきます。せっかく資格を取得したのに転職、ということになれば、そこに費やした時間とお金はとてももったいないですね。

    男性を例に取ると、機械いじりが好きで、色んな機械ものの修理や組立が出来るとします。その特技を生かして、会社に入ったとすると、組立課とか、製造部、工機課などといった部門で働くことが出来ます。そのような部門で班長とか係長とかになってそれなりの給与を得ることが出来る、というのは一部の大企業の製造部門に限られます。また、ちょっと機械いじりが得意なだけで大企業の製造部門に入るのは、非常に難しいです。そうかといって、小さな会社の工機課などに入ったら、どんなにその部門でリーダーに上り詰めても「稼ぐ」ことは出来ません。

    「高い給料をもらう」「稼ぐ」ことが目的の場合、間違っても保育士、工機課スタッフ、などは目指すべきではありません。

    専門性があり、就くために少なからず努力が必要で、それなりに稼げて、将来ずっとやっていけそうな仕事というと、限られます。
    ということでこのサイトでは、「高卒でも稼げる」仕事にフォーカスします。

    以下のふたつの職種は、高卒でもその職に就くことが十分可能です。そして、ある程度稼げます。なにより、ずっとやっていける仕事です。その成功へのプロセスを解説します。その職種は、

    機械設計技術者  ⇒主に男性向け
    ウェブデザイナー ⇒女性にもハードルは低い

    いかがでしょうか?ふたつとも、その響きは悪くないと思います。それぞれについて解説します。




    機械設計技術者になる、メリットは?

    機械設計者のメリット:
    1. 製造系の会社は常に機械設計者を募集している
    メーカーと呼ばれる製造業では、物を作らなくてはならず、そのためには必ず形状の設計が必要です。ということは、必ず設計者を募集するので、その職種の需要が高い、ということになります。

    2. 機械設計はこの先もずっと無くならない
    世の中「物を作る」ということはなくならないので、すなわち、その構造や動きなど設計出来れば、いわゆる「手に職」という生涯の財産を手にすることになります。失業はない、ということです。

    3. 機械設計に強くなると、生活にも大いに役立つ
    ただの機械いじり好きと、機械設計目線で物を見れる技術は全く異なります。仕事での機械設計が板についてくると、日常生活で見られる、組立や修繕、取付けなどは、余裕きわまりないものです。ただの機械いじりではなく、新しい構造や取り付け、詳細なアレンジなどが容易に出来るように、いつのまにか生活でも活用できるスキルが身に付くことでしょう。

    4. 設計という仕事はまだAIにも取られない
    何かと話題になる、AIに仕事を奪われる、という話。「設計」という仕事は、一つの閉じた領域の中で「学習」だと「ディープラーニング」などで済むような安い仕事ではありません。「発想」「関連部門とのやりとり」「試作品での微妙な調整」「量産へつなげるための工夫やトラブル解決」など、「人」でないと出来ないことがあまりにも多く、将来安泰と言える技術分野です。

    5. ひとつの技術領域の専門家として尊敬される
    機械設計者、という確立された専門家です。もちろん設計者ひとりひとりによってその領域、スキルレベルはおとなり異なりますが、機械設計の中での”この設計”であれば、俺はだれにも負けない、などと得意分野を確立すると、自信も付きますし、周りも尊敬の目を向けてくれます。そして、設計者としての経歴はその後の転職市場でも高く評価されます。




    ウェブデザイナーになる、メリットは?

    ウェブデザイナーのメリット:
    1. どの会社もウェブサイトを必要としている
    いまどきウェブサイトを持っていない会社ってあるのでしょうか? 自社でウェブサイトを作っていなくて、外部の業者に頼んでいるとしても必ず誰かが作っています。世界中の会社がウェブサイトの新規制作、アップデートを必要としています。それだけ、ウェブサイト制作は需要が高いです。

    2. パソコンひとつで仕事を全てこなせる
    電気・機械、研究職、営業職など違って、ウェブデザインの仕事はパソコンがあれば全て出来る、という手軽さがあります。色々サンプル品やら試作品など持たなくてもOK。物の管理はほとんど不要です。体力がない、という人にも向いています。

    3. ひとつの確立された技術分野である
    ウェブデザイナーは、HTMLやCSSなどの記述言語やプログラミングなど幅広く、医療系、工学系、などと並んで、ひとつの技術分野であり、その道を究めると、専門家として歩んでいくことが可能です。ウェブデザイナーとしての経歴はその後の転職市場でも高く評価されます。

    4. Webで情報収集できる
    ウェブデザイナーは実際世の中に多くいます。たくさんのウェブデザイナーがその技術情報を多くインターネットにアップしており、様々なウェブ技術や難題の解決方法、プログラミングなどの技術をインターネットから容易に入手することができます。無限にそのスキルを突き詰めて行くことも可能です。

    5. 自分で個人のサイトを運営できる
    ウェブのスキルを上達させると、そのスキルを駆使して自分のやりたいようにサイトを立ち上げることが出来るようになります。Webの知識がなくてもブログ程度を立ち上げることは可能ですが、見せ方や機能が限定的になり、それはプロのウェブデザイナーが運営するサイトと比べると見劣りします。




    専門家として高い給料を得られる

    もし自分がやりたいことが何かパッとイメージは付かず、上記の機械設計者やウェブデザイナーに興味を持った、または、何でもいいけど稼ぎたい、という人はぜひ参考にしてください。上記2職種であれば、このサイトで詳細な進め方や勉強の仕方、今後の方針を解説していますので、一から情報収集しなくても大丈夫です。
    ぜひ、参考にして、稼げる専門家への道を突き進んでください。他のサイトにはない、「高卒でも稼げる」という観点から詳細解説します。

    機械設計者としての仕事へ
    ウェブデザイナーとしての仕事へ

    これらの職業に就いて、頑張って実績を上げ、その実績を引っ提げて更にステップアップ、やがては大企業への就職も狙えるレベルに行くことも出来ます。




  • 高卒でも高い給料や大企業を狙う!出来る仕事は?専門職での就職は?

    高卒でも高い給料や大企業を狙う!出来る仕事は?専門職での就職は?

    高卒で仕事に就かなくてはならない、というときのための役に立つ情報をまとめました。手に職もなく、就職の当てもない、でも稼ぎたい、という方に、現実的ですが、とても地道に、全うに稼げるようになる秘訣をお届けします。

    「高卒で手に職がなくても出来る仕事」メニュー一覧です↓
    (各項目、独立した内容です。関心のある内容からご覧下さい。)

    高卒でも稼げる仕事はあるか?

    結論から言いますと、高卒でも稼げる仕事はあります。
    稼げる、とは、30代にして1千万円稼ぐレベルでしょうか? それは大卒でしかも偏差値の高い大学を卒業していても難しいことなので、そこまでは目指しません。しかし800万円くらいまでは普通の努力で十分目指せます。そのためにはステップを着実に進む必要があります。

    高卒の人が就いている仕事、というと、ある程度世の中の一般的イメージは、
    ・組立作業員
    ・事務補助業務
    ・窓口での対応業務
    ・評価作業員
    ・制作補助スタッフ
    ・スーパーや売り場スタッフ
    などでしょうか。挙げればきりがないほど、まだたくさんありますが、上の仕事に共通することは、専門性が高くないということです。もちろん全くないとは言いません。それぞれ重要な仕事でノウハウが蓄積された業務です。しかし作業自体は、職場についたその日に仕事の説明を受けたら何となく出来そうですね。高卒でも就職先を選ばなければ、上記のような仕事のに就くことはそこまで難しいことではありません。人手が欲しい町工場や、いわゆるブラックと呼ばれるような会社であれば、今すぐにでも可能です。

    しかし、就職することだけを優先に考えて、就きやすい仕事を選ぶと、専門知識が身に付かず、キャリアの見通しも立たず、何より「稼げない」という悲惨な結末が待っている場合があります。
    そうならないためには、大卒の人達に少しでも近づくような努力は少なからず必要になって来ます。単に無駄に勉強したりして時間を無駄に過ごすのではなく、計画的に、必要なところを効率的に吸収して、自分のスキルレベルを高めて行くことで、ビジネスや専門分野において、大卒の人達と肩を並べることが出来るようになります。




    高卒でも稼げる職種

    高卒でも稼げる仕事として、実際に見て来た人達の職種をいくつか挙げます。

    組立作業職場班長
    品質評価主任
    電気設計技術者
    機械設計技術者
    施設メンテ管理者
    Webデザイナー
    プログラマー

    これもたくさんあって挙げればきりがありませんが、この中にショップの店長とか、営業職がないことにお気づきでしょうか?
    理由があります。お店の店長とは、あまり稼げる職業ではありません。まだまだブラックな働き方をせざるを得ない状況です。長期休暇や突発休暇をほとんど取得できず夜遅くまでお店に残って売り上げ計算や片付け、アルバイトのシフト調整などがあり、休みの日も同業者とのつながりのために研修や会合などがあり体も休まりません。

    また営業職については、「物を売ればいいんでしょ」と聞こえきそうですが、この職種は一筋縄ではいきません。経済観念や売り上げ計算、計画見通し、予算、商品知識、話術、スケジュール管理力、語学、精神力、体力、そして、休みだろうが何だろうが顧客に駆け付けるフットワーク、といったさまざまな素養が要求され、大学で幅広いお勉強をしてきた人達と肩を並べてやっていくのはなかなか大変なことです。

    ちなみに上に挙げた、高卒でも稼げる仕事は、だいたい年収500~1000万円くらいになります。その金額は、所属している会社によって大きく異なります。当然、大企業に勤めていたほうが、同じ仕事のスキルでも給料は高いです。給料の伸ばし方は、ふた通りあります。

    1. 品質評価主任や組立班長、施設管理者といった、肩書きにて、その会社で出世していく
    2. 電気や機械技術者、ウェブデザイナーなど、職業スキルを磨いて専門家として価値を高めていく

    どちらが自分に合っているか、今一度確認してみてください。ちなみに、「1.」にあるような、会社で出世していく、といっても高卒でそもそも出世できないでしょ、と言いたくなるかも知れませんが、出世するコツ、気になる方は、こちらを参考にしてください。

    高卒でも会社では出世できる、必要な取り組み5つ

    また、「2.」にあるように、大学の電気工学科、機械工学科も出てないのに、どうやって技術者になるの? という疑問にもお答えします。




    ゆくゆくは大企業への就職も実現できる

    高卒で、もし卒業から何年も経過していたら、いきなり大企業に就職したいと思っても、これはなかなか難しいかも知れません。しかしスキルアップして実績を上げれば、大企業に正社員として就職するための土俵に乗ることは十分できます。
    そのステップを、機械技術者とウェブデザイナーを例に挙げますと、

    機械設計等の職種に就く⇒大企業で非常勤で働く⇒正社員として就職する
    ウェブデザインを勉強する⇒大企業で非常勤で働く⇒正社員として就職する

    というものです。こんな単純に行くか、と思うかも知れませんが、決して単純ではありません。努力に努力を重ねる必要があります。
    医者や弁護士は、努力に努力を重ねても多分無理でしょう。しかし、Web、管理系、機械、電気、品質、などの職種なら努力が実る可能性は極めて高いです。
    ある職種の専門家として自分が活躍し、稼げるようになっているところを想像して、ぜひ取り組んでください。このあとのページで徹底的に解説します。

    このサイト記事を閲覧する方は、現在高校生、という方もいるかもしれませんし、既に卒業して、良い就職先を検討している、という方もいるかも知れません。「高卒でも稼げるようになるシナリオ」をお話しするうえで、現在高校生の場合と、すでに一度社会に出ている方や高校を既に卒業している方とでは、今後考えるべき道が若干異なります。



    ここで、進むべき次のページを分けたいと思います。それぞれのページにお進みください。

    ■既に高校を卒業している方:
    高卒でも高い給料や大企業を狙う!出来る専門職種の仕事は?

    ■現在高校生の方:
    高卒で就職すると超得する理由。大学は行かなくてもOK




  • 大手企業と中小企業、就職するならどちらがいいか比較してみた。大企業のメリット

    大手企業と中小企業、就職するならどちらがいいか比較してみた。大企業のメリット

    大手企業と中小企業、就職するならどちらがいいか、それぞれのメリット、デメリットを比較していますが、大企業に勤めるメリットについて解説します。
    中小企業に勤めるメリットはこちら

    大手企業のメリット

    1. 給料が高い
    2. 安定性があり失業の心配は少ない
    3. 社員が守られている
    4. 社会的な信用が高い
    5. 社内で豊富な経験が出来る
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    1. 給料が高い

    就職活動生が感じる大企業のメリットの大きな部分ではないかと思います。
    これは断言できます。大企業は中小企業よりも給料は高いです。

    中小企業でも給料がべらぼうに高い会社もありますが、働き方が超ハードであったり、膨大なノルマを課されることがあるため、そのような会社はここでは除外して考えます。

    世の中の給与情報からイメージをまとめると、以下のような給与体系です。

    ■大企業の年収
    課長: 1,000~1,500万円
    主任・係長: 800~1,100万円
    上位の平社員: 600~900万円
    一般平社員: 400~700万円

    ■中小企業の年収
    課長: 500~800万円
    主任・係長: 400~700万円
    上位の平社員: 300~600万円
    一般平社員: 200~400万円

    世の中にはこの範囲を越える人もいると思いますが、多く会社員がこの範囲に収まっていると言って良いでしょう。

    ポイントは、中小企業の課長より、大企業の係長のほうが給料が高い、というところです。
    私がこれまで見て来た大企業の係長は確かに中小企業の課長より高かったです。もちろん求められる厳しさも課長クラスに匹敵するものがありますが、役職に対する給与では、大企業に圧倒的な軍配です。

    特に昇進の意欲もなく現場作業員やいち事務員として長年働く場合でも、大企業のほうが給料は高いです。

    また、単に給料が高いというだけではなく、残業代がしっかり支払われる、ということは大変大きいことです。
    大企業はコンプライアンス(法令遵守)の意識が大きいため、残業した時間をきっちり記録させて支払うのに対して、中小企業はやはりまだその辺が徹底されていない会社があり、いわゆるサービス残業が常態化している会社は少なくないです。

    給料の高い低いではなく、自分の労働時間に見合った年収であるかどうかで仕事のモチベーションにも関わります。




    2. 安定性があり失業の心配は少ない

    今や大企業でも倒産の危機はありますが、やはり中小企業と比べるとその危険性は少ないのが現状です。

    中小企業よりも大企業のほうが安定性があるのは、事実です。仕事の厳しさはともかく安定を求める、という方は大企業のほうがお勧めとなります。

    大企業が倒産の危機になるとニュースになりクローズアップされ、大企業も危ない、という印象を持ちがちですが、その陰でニュースにならないだけで多くの小さな会社は倒産しています。大企業が倒産すると何万人もの社員が職を失い、その会社との付き合いで経営を成り立たせていた多くの協力会社も一気に倒産に追い込まれ、その影響の範囲が広いためニュースになるのです。

    倒産しなくても、大企業の子会社だと吸収合併などで、、吸収先の会社で労働環境の変更を急に余儀なくされることがあります。職種を変更させられたり、出世を先延ばしにされたり、これまでの実績をリセットされたりなど、不本意な扱い受ける可能性もあります。

    大企業は、財政的に中小企業より勝るため、事業の失敗や為替の影響による財政危機にも持ち堪える体力があります。倒産の危険性は圧倒的に少ないです。
    会社の都合で自分が失業したり退職を考えなくてはならない状況に追い込まれることは、明らかに中小企業のほうが確率としては大きいです。

    3. 社員が守られている

    大企業では、色んな意味で社員は守られています。
    以下のような事があります。

    ■法律の遵守により社員は無茶しなくてよい
    ■仕事で失敗しても罰はない
    ■福利厚生など制度が充実している

    ひとつずつ見て行きます。

    ■法律の遵守により社員は無茶しなくてよい
    法律や道徳的な行いに対して、大企業ではしっかりと守るような取り組みがなされていることが多いです。

    最も大きなことは、労働基準法の遵守です。
    大きな会社は大抵その社名が自社ブランドとなっており、不祥事などでそのブランドに傷が付くことが会社の存続にとって致命的な打撃となります。
    社員を不法労働させていた、となるとその会社のイメージダウンとなるため、労働基準法はきっちりと守ります。簡単に言うと、年間残業時間は法律の範囲内で且つ残業した場合にはその時間分の残業代が漏れなく支払われるケースが殆どです。

    私がこれまでに勤務したことのある中小企業ではサービス残業が黙認されていましたが、大企業では必ずきっちりと残業代が支払われていました。

    また下請け会社に対するアクションについても、細かいルールが細かく決められていて、そのルールに則って進めるため、自分の裁量で外部業者に対しての無理なお願いをする必要がありません。あとで問題になるような社員の暴走が起こらないような仕組みがしっかりと出来上がっています。

    コンプライアンス(法令遵守)の意識が、中小企業に比べて高いのは間違いありません。
    社員一人ひとりのモラル意識も大企業のほうが明らかに高いです。

    ■仕事で失敗しても罰はない
    大企業では、ひとつの商品やサービスが世の中に出たときの不具合や失敗、クレームに至るまで、極めて多くの社員が関わっています。 多くの人が企画や設定、内容確認など承認を行なっているため、ひとつの失敗が発生しても、これは全体の責任、という流れになることが多いです。その失敗の元となった部門が総じて責任を取る、ということは稀で、ましてやイチ社員がその失敗のために吊るし上げられるなんてことは絶対に起こりません。

    むしろこのような失敗が今後発生しないように、今後は皆でどのように確認しようか、という動きが取られます。もちろん原因を作った部門はしっかりと再発防止策を求められたりしますが、「お前のせいで」みたいな指を差されることはありません。
    発生した問題は今後も起こり得る、と言って大きく取り扱います。

    ほんとに小さい会社ですと、商品やサービスが世に出るまで数人しか携わらないケースもあり、自分のミスが原因で会社に何百万円も損害を与えた、なんてことになると修羅場です。さすがに損害分を給料から差っ引かれるなんて事は無いですが、「おめぇの責任だからな、明日までに何とかしろよ!」と言われて対応するということも覚悟が必要です。

    小さな飲食店で、数百円の商品を無駄にしたバイトに対して店長が、「てめぇ、一時間多く働けよ。当然だからな!」と言っていたのは見たことがあります。最たるケースですね。

    大企業では、失敗した場合、今後はちゃんとやろう、自分も前向きな考えになります!

    ■福利厚生など制度が充実している
    最近は、福利厚生をどんどん削減している大企業は多いと聞きます。
    しかし中小企業と比較すると、やはりまだ大企業のほうが福利厚生は充実しています。

    家族手当や食事手当、独身寮などを始め、特に就職活動中の学生が気にしているのは、休暇がどのくらい取得出来るか、ではないかと思います。今回は「休暇」に特化して説明します。

    大企業の年間休日は、中小企業のそれと比べると圧倒的に多いです。
    特に製造業は巨大な工場を、GW・夏季休暇・年末年始に一斉に稼働を停止して社員を一
    斉に休ませることにしており、7日間とか10日間などの長期の休暇を設定している所が多いです。また工場は一度稼働したらずーっと稼働させる方が効率が良いので、国民の祝日は全て出勤日にして、GWや夏季、年末などの休暇を長期に取るというメーカーもあります。

    GWや夏季などの通常の長期休暇だけでなく、手持ちの有給休暇を連続で社員に取得させる制度を採用している企業も多いです。有給休暇の消化を推進する大企業ならではの制度と言えます。

    あなたの親戚、友人との集いが今後もあると思いますが、その人達の勤めている会社の規模が大きいほど親戚や友人の集いでの参加率は高いでしょう。勤めている会社の規模が小さいほど仕事の都合でその人は参加できないことが多くなるはずです。

    ちょっと福利厚生とは違うかも知れませんが、、休暇の取り易さも違います。大企業は、中小企業に比べて、取り組む事業のスケールが大きく、何ヶ月も何年も掛けて進めて行くため、一日二日では物事が動きません。よって、どうしても今朝は怠い、という時に比較的簡単に休めます。中小企業勤務時は、短期決戦だったため、ちょっとの発熱なら出勤していました。

    大企業は、大抵は保養所を所有していますので格安で利用できます。また会社の敷地に大きなテニスコートがあったり、体育館があったり、財政的に余裕がなければ出来ない社員へのサービスが整っていることが多いです。入社した会社によって、これは様々ですから、自分が志望する会社のことは調査すると良いでしょう。
    中小企業に勤めるメリットはこちら



    4. 社会的な信用が高い

    世の中の人々はあなたの価値を、あなたの勤め先の会社で推し量っている、と言っても過言ではありません。

    やはり大手企業に入社するのは、倍率が高いです。
    その企業に認められて入社出来た人、というのはその倍率を乗り越えて入社した優秀な人材という事になります。

    住宅を購入する時のローン審査もあっさり通るでしょう。自分が男の場合、婚約相手の父親に許しを請う時も、あまり心配されずにOKが出ると自信を持って伺えます。

    その会社の社会的信用イコールあなたの社会的信用、というふうに考えて良いと思います。

    展示会や学会、カンファレンスなどの懇親会では、あなたの名前でなく、「〇〇さん」(会社名)と呼ばれたりします。自分の会社の威力に物を言わせて振る舞う感覚を味わうことでしょう。

    5. 社内で豊富な経験が出来る

    会社の規模が大きいと、当然構成される部門の数が多くなるため、嫌でも多くの部門との折衝が増えます。
    これを自分にとって良い事と考えるか、面倒くさい事と考えるかはあなた次第です。
    ここでは、自分にとって良いこと、と考える方向で話を進めます。

    中小企業では、構成される部門の数は少なく、仕事以外の無駄な取り組み、コンプライアンスや法令に関する研修は少ないですが、専門的な仕事に掛ける時間は多く、スペシャリストを目指すにはうってつけだ、と既に書きました。

    しかし大企業では、たくさんの事をやらなくてはならない反面、世の中に商品やサービスが出て行くまでにどのような部門が関連し、審議が施され、そのためにどのような法律が絡み、販売されて行くか見ることになります。問題が起こった場合の解決が盛り込まれて行く様、それが起こらない制度を作る過程を見て、といった様々な事を経験して行きます。場合によっては自分が別の部門に異動になったり、経験値を多く積み重ねることが出来ます。ゼネラリストの育成に向いているのが大企業と言えます。会社を辞めない限り、勤務年数を重ねるごとにその経験値はその会社で生きて行きます。

    ニュースで、政府がある新しい方針を打ち出せば、大企業は早々と具体的なアクションに落とし込み、社内の制度として取り入れます。社会の動きに対して会社がどのように取り組みを実施するのか、肌身で感じることが出来ます。

    将来、自分が自営業を始めることになった場合を想定した場合も、大企業での経験は生きます。
    自営業では、もちろんその専門分野の経験は必須ですが、様々な角度からビジネスを見なくてはなりません。大企業のように多くの側面から商品やサービスを見て来た経験は知らず知らずのうちに、自分のビジネスマンとしての素養を鍛えているのです。

    配属される部門にも依りますが、大企業に勤務すると、ビジネスマンとしてのスキルを上げるのに最適です。

    さて以上、長々と、大企業と中小企業の比較について話してきましたが、いかがでしたでしょうか?

    どちらにもメリットデメリットありますが、自分の性格を再認識したり、あなたが仕事に求める物を改めて考える良い機会になると嬉しいです。

    最初に入社した会社だけでは人生決まりませんが、後悔の無いようにじっくり考えてみて下さい!

    中小企業に勤めるメリットはこちら




  • 仕事の優先順位の付け方をマスターしよう(レストランのホールスタッフ例)

    仕事の優先順位の付け方をマスターしよう(レストランのホールスタッフ例)

    アルバイトとして働いていて、なかなかうまく自分の仕事を回せない、という人は多いのではないでしょうか?
    基本的にアルバイトは、単純作業が専らですが、その作業の中でも細かいいくつかの仕事の要素があります。その優先順位を間違い、ある事柄を放置したことにより、リーダーに大目玉を喰らう、ということが無いようにしたいものです。
    ここでは仕事の優先順位の付け方を例を挙げて解説します。是非参考にして下さい。

    仕事の優先順位の付け方の例

    仕事をする上での優先順位の付け方を、ファミリーレストランでアルバイトしていた場合で例を挙げて説明したいと思います。

    自分は、フロアのリーダーで、店長が外出で不在です。
    客席もキッチンも両方を束ねて責任を負っている立場です!
    以下の事が同時に発生しました。
    どうしましょうか?

    A 洗い場のパートのおじさんが包丁洗浄時に指を切った。
    B 次週分食材発注依頼が出ていないと本社調達部から確認の連絡が来ている。
    C ホールスタッフがグラタン配膳時に皿ごとひっくり返してお客の頭の上にこぼした。
    D バイトのシフトを変更して欲しい、と後輩がメールしてきた。
    E トンカツはまだか!と怒鳴る客が居る中、キッチンからトンカツもう無いと言われた。

    さて、あなたはA~Eについてどの順番でどのように処理して行きますか?




    いきなり答えを出す前に、物事の優先順位を決めるコツ、特に仕事をする上でのコツを話します。


    判断基準は、

    重要度
    緊急度
    事態を放っておいた場合の影響の範囲

    で判断します。
    先ほども書きましたが、放っておいてもさほど影響の範囲が大したことない場合は、無視します。

    A 洗い場のおじさん指を切る
    重要度: 出血多量? 命に係わるほどではない。
    緊急度: 早く止血してあげる必要がある。
    影響の範囲: おっさんかわいそう、家族もいる。洗い場居なくなる。

    B 本社から発注の確認要請
    重要度: 自店の不手際で本部業務停滞? 次週分納品遅れたら品切れ連発まずい。
    緊急度: 早く対応しないと次週分納品遅れ濃厚。
    影響の範囲: この店の売り上げが減少してしまう。自店対応遅延で本部がお冠。

    C お客にグラタンひっくり返す
    重要度: お客様にケガさせているので状態の確認、安全の確保など対応が必要。
    緊急度: 即座に冷やす対応しないと悪化する。救急車呼ぶ必要も?
    影響の範囲: お客様にケガをさせて対応が悪いと慰謝料だけでなく謝罪、営業停止、
    会社のイメージダウンなど。

    D 後輩からのメール
    重要度: シフトの決定。自分の予定の確認、調整。
    緊急度: 後でも良い?
    影響の範囲: 即レスしてあげないと、後輩も予定を入れられない。

    E 怒鳴る客、トンカツもう無い
    重要度: お客様のクレーム対応は重要
    緊急度: 早くしないと、怒っている。
    影響の範囲: そのお客が怒って、もう来なくなるかも知れない。

     

    以上を踏まえて、答え合わせします。

    優先順位付けは以下になります。

    C ⇒ B ⇒ A ⇒ E ⇒ D

    第1位のC、最下位のD、は簡単だったと思いますが、B,A,Eはどのように優先順位付けをすれば良いのでしょうか?

    重要度、緊急度はどちらが優先でしょうか?

    重要度

    です。すなわち、

    重要だが緊急でない > 緊急だが重要でない

    ということです。「重要だが緊急ではない」という案件は放っておくと徐々に緊急性が増して、「重要で緊急」な事柄になって来るのです。本社調達部からの発注の催促は、即座の対応の必要がなくても放っておくと締め切りになり、何も納品されない事態を招く可能性があり、経営に支障があります。

    今回の例の、レストランで仕事(バイト)する上で重要なのは、ずばり「レストランの経営」です。とにかく経営が円滑に進むようにするための選択肢を常に取り続けます。

    お客さん一人がキレていても、ここで冷静に考え、その一時(いっとき)のクレームに対応するために時間を割いて、次週の納品を遅らせてしまえば、食材が揃わない中でのレストラン運営を強いられてしまいます。これは経営が円滑に進められていない、ということになります。

    またトンカツが遅ぇー、というスケールの小ささも優先順位を下げる要素と考えます。
    品切れか、単にまだ作っていないか、は実はどうでも良いのです。それを影響の範囲で判断します。

    レストラン、すなわち会社の経営では、ヒトも資産ですから、人命に関わる事態は見過ごす訳には行きません。よって、おっさんが洗い場で指を切った、ということは少なくともトンカツのクレームよりは優先的に見るべきポイントになります。しかし、影響の範囲を見ると、洗い場に一時的に人が居なくなる程度なので、本当に命に関わる事態でない限りさほど大きくは捉えません。
    影響の範囲、とはあくまで経営目線で考えます。

    仮に、指を切断をした、ということになると、出血多量で人命に関わるので、最優先対応事項にもなり得ますが、ここでは、切り傷というケースで考えました。

    影響が、

    個人間だけに留まる ⇒店内だけに留まる ⇒全社にまで及ぶ ⇒社会一般に知れ渡り経営が悪化する

    というカテゴリーのどの部分に当てはまるかで判断すると、その案件の優先度が見えて来ます。当然、社会一般に及ぶ案件から順番に処置して行きます。

    あと、レストランによって異なると思いますが、本社とのやり取りは基本的には社員がやる、という方針の所もあり、本部からの問い合わせにわざわざバイトが対応する必要がないケースもあります。この場合、あくまで「バイトのリーダー」として対応するべき案件の中から、B 本社からの催促 を選択肢から無くす判断もあります。

    起こる事態の全てを自分で対応する必要はなく、自分の立場を見極めて、自分のやるべきことを優先順位を付けて対応することで、アルバイトという立場でも、

    柔軟な対応力

    を学ぶことが出来るということになります。ご理解頂けましたでしょうか?

    まとめ

    上に挙げた例の案件の判断を書いておきます。

    C お客にグラタンひっくり返す
    重要度◎ 緊急度◎ 影響の範囲:大

    B 本社から発注確認要請
    重要度◎ 緊急度△ 影響の範囲:中

    A 洗い場おじさん指を切る
    重要度〇 緊急度◎ 影響の範囲:小

    E 怒鳴る客、トンカツもう無い
    重要度〇 緊急度〇 影響の範囲:小

    D 後輩からのメール
    重要度△ 緊急度△ 影響の範囲:小



    アクション:
    「お客様のケガの状態を確認し、応急処置して、必要なら救急車を呼ぶ。
    そして本社には、その旨報告し、指示を仰ぎつつ発注の件も店長が戻り次第確認し連絡すると伝える。その後、ケガをした従業員の指の状態を確認・処置し、ホールスタッフを一人洗い場に充てる。その後トンカツ催促のお客様に説明に行きお詫びする、客の怒り具合によって1品サービス対応。店の案件が全て片付いたら、休憩時間に後輩にメールの返信をする。」

    ちなみに、今回挙げた例、実際の現場では異なる順番で対応をするかも知れません。
    客がギャーギャーうるさかったら、本社への対応よりも先に対応するでしょうか、、。 「少々お待ちください」と言って一旦保留するくらいなら数秒ですから実際には即対応かも知れませんね。または、他のホールスタッフに早めに対応をお願いしておく、ということも実際には有効です。

    しかし、この発生した案件の優先度を決める、という観点は大切なことです。会社・組織として働く場合、重要度や影響の範囲を考慮する必要がある、ということを知っておくことで、「仕事の出来るアルバイトの人」と一目置かれるようになります。



  • 高卒でも会社では出世できる。必要な取り組み5つ。

    高卒でも会社では出世できる。必要な取り組み5つ。

    高卒では会社では出世できない、考えている方、このページに書いてある取り組みをコツコツと続ければ、その道が開けていきます。大学を卒業していなくても、着実に出世の段階を踏んでいくことができますので、ぜひ参考にしてください。



    高校卒業だと出世できない、ということはない

    大学進学が一般化されてきてずいぶん長いですが、それでも高校を卒業して働かなくてはならない事情のある人も多いことと思います。

    今の時代は大卒でないと良い仕事に就けない、生涯年収は低い、と考えてしまいがちですが、まったくそんなことはありません。

    筆者は、大手企業、中企業、小企業と多くの会社での勤務を経験してきましたが、どの会社でも高卒の人でバリバリ実績を上げて、多くの人を束ねて、出世している人がいます。

    このサイトでは、高校卒業でも就職先の会社で部長くらいまでは出世できるような取り組み、知恵、手法、マインドなどを解説していきます。

    ちなみに大卒でなくても、高等専門学校はまた別物(かなり技術レベルが高い)ですので、高校卒業で会社に入社した場合を想定します。



    高校卒業で入社した会社で出世する取り組み5つ

    様々な会社で、高卒でも課長や部長クラスまで出世する人を見てきましたが、その人達は、以下のことを最低3つはクリアしていました。

    • 配属部門の専門領域を必死で勉強する
    • 配属部門のルールそのものを疑い、改善活動をする
    • 昇格試験を必死に勉強して合格する
    • 人をコントロール出来るようになる
    • 人間力を身に付ける

    昨今、就活する学生に対して学歴フィルターを掛けて、ある一定以上の偏差値の大学しか説明会に出席させないなど門戸を制限している会社も多いですが、一度入社してきた社員については、その「人」を見る傾向が非常に強いです。

    上の5項目がどのような物か見て行きたいと思います。

    ちなみに高校卒業で会社に就職すると、製造業なら製造部のライン作業をしたり、部品の搬送係をしたり、出来上がったものを品質評価したり、頭よりは体を使うような業務に配属されることが多いです。金融関係なら窓口係など定型化された業務に就くことでしょう。




    1. 配属部門の専門領域を必死で勉強する

    会社とは、その商品やサービスを産み出す専門の機関、となるわけですから、当然配属先のその部門には深い専門領域があります。

    その専門分野を大学で専攻して来た人たちは、4年も掛けて何百万円もお金を払って勉強してきています。大卒の人と、その分野の専門領域で討論したら普通は太刀打ちできません。しかし、その知識は総じて荒削りなものです。その分野の隅から隅まで専門家レベルに熟知している、ということは稀です。

    その部門の業務に必要な知識は、みんな会社に入ってから再度深く勉強するのです。「こういう事はこの本を見れば、この用語でググれば、答えが解かる」という知恵が頭の中にあります。問題、課題が発生したときの解決に辿り着くスピードは、正直なところ大卒の人たちには、しばらくはかないません。

    しかし日々の業務での問題や疑問についてどんどん調べて解決して、また専門書を一度でよいから最初から最後まで、眠くなるのを我慢して熟読してみてください。
    大卒の人たちは、調べれば分かる、ということであえて時間を掛けて参考書を端から端へと読まないことが多いです。
    よって、その専門分野のお勉強を地道にこなすと、確実にそのレベルは、大学卒の人達と変わらないレベルにまで近づきます。

    専門分野のお勉強をしてきた時間は大卒の人たちのほうが多いでしょうが、この先業務で経験する時間や自分の時間の中で勉強する期間は同じです。
    ウソかと思うかも知れませんが、メーカーでいうと、以下のポジションでの給料は同じです。

    • 大学卒または大学院卒で商品開発のリーダーをやっている社員
    • 高卒で生産ラインのリーダーをやっている社員

    以下のふたつで、職種の難易度は明らかです。

    • 何も無い状態から商品やサービスを創造して具現化したり企画する仕事
    • 仕上がった設計図や構想をもらって形作ったり、評価したり、市場フォローする仕事

    「何も無い状態から創造する仕事、企画する仕事」のほうが遥かに難易度は高く、その仕事に就くための専門的な学習や予備知識が必要です。いわゆる大卒であることを会社が望むのはそのためです。会社は新しいものを次から次へと産み出さないといけません。

    医者や弁護士の仕事と、掃き掃除やスーパーのレジ打ちの仕事で、時給が遥かに違うのは世の中の皆が理解していることです。医者などの職業に就くためのお勉強や学歴、更にそれを越えた準備期間など、桁違いにハードルが高いためです。日本の会社はまだ、社内の部門間の仕事の難易度による給与差はほとんどないのが現状です。この現状は、高卒の人にとってはとてもラッキーなことです。

    ひと昔前には、総合職、一般職、という区切りがありましたが、今はだいぶ無くなって来ています。仕事の成果や担う役割、役職で決まります。

    高卒の商品評価部門のチーフが、大学院卒の商品開発主任に「こんな欠陥だらけな試作品じゃ評価にならないよ。いいかげんな仕事してちゃだめだよ~!」とキレていたシーンを何度か見たことがあります。

    ここがポイントです。高卒でもその評価部門の専門的な部分、ルール運用などを熟知して、その道のエキスパートになって、そこで昇進して確たる地位を築きます。より難易度の高い創造的な開発業務の詳細や専門学習のことなど正直どうでも良いです。出来上がった物へのアクションを施す業務範囲だけカバーしておけば良いのです。(長年続けていると、開発・創造系の業務範囲の知識も少しずつ付いてきます。)目指すところはその、
    製作(制作)、評価、アフターサポートなどの部門のそこそこのポジション
    です。設計図や企画をもとに実行する部門であれば、頭の良い人達へ「こんな企画(設計)じゃ作れるわけねーだろ」と言えるのです。もちろん喧嘩することが目的ではありませんが、部門間の業務遂行難易度に差があっても対等なのです。

    ちなみに海外の会社は学歴やその人の専門性難易度できっちり区切っている会社が多く、企画・開発・事業運営・技術部といった専門性の高い部門は大卒のみの採用が専らです。製造や評価部門、アフターサービスなどは高卒採用でどんなにリーダーに上り詰めても、大学の新卒社員より給料が低いという徹底具合いです。

    日本の会社では、高卒で入社してもそこで必死にがんばれば、自分の分野の知識を武器に、大卒集団の難易度の高い仕事をしている人達と社内で対等かそれ以上の立場で仕事ができます。給料も同じだけもらえます。笑えてしまうかもしれませんが、事実です。




    文章を上手に書くための6つの基本、例文で解説

    2. 配属部門のルールそのものを疑い、改善活動をする

    入社して配属された部門で真面目に仕事をしているだけでは、他のスタッフと同じです。大卒か高卒か、というのはその道の専門のお勉強をしてきたかそうでないか、だけの違いです。真面目に取り組めるか、間違った運用をしているときに、これはおかしい、と思える感度をもっているかは、その人の素質によって決まります。

    自分の部門で業務を進めていくうちに、これは変だ、こうしたほうが明らかに効率的だ、と思えることがあれば、どんどんそのルールの改善のための働きかけを行います。「うるせー、まずは仕事をしろ」と先輩や上司から反撃を食らうかもしれません。言い方や提案の仕方も重要です。しっかり資料を作って、バックデータを揃えて、改めて先輩上司を別室に呼んで、言葉を選びながら説明、、、といった流れを心掛ける必要はあるかもしれません。

    そのときに、自部門を良くしたい、こうすればこのように良くなる、などといった熱意は必ず届きます。与えられたルーチン業務をこなすだけでなく、一歩踏み込んだ改善行為に日頃から意識することが重要です。




    思考を働かせて仕事の成果をあげる5つの方法、実用例で解説

    3. 昇格試験を必死に勉強して合格する

    会社には、たいてい「昇格試験」「昇進試験」なるものがあります。論文とか面接が一般的です。

    大学に進学すると、一般教養の授業でのレポートや卒業論文など長文を書く機会が多く与えられます。落第、留年しないために必死で書いたり、ゼミや研究室で教授に指導を受けたりして、嫌でも論文を書くトレーニングをしてきます。それに対して、高校ではそんなに長文を書く機会は多くなく、卒業後何年も経ってからいきなり会社で論文を書くということは、非常にハードルの高いものです。

    自分の就職した会社での昇格試験で論文が課されるのかどうか、それはおそらく簡単に分かると思います。課されるのであれば、どうぞ必死に取り組んで下さい。その会社の昇進・昇格試験で書かれるべき論文のパターンがあります。必ず情報が出回るはずですので、貪欲にその情報を取りに行き、確実に早期にその昇進試験に合格して下さい。

    どんなに仕事の出来が優秀でも、試験に合格しないと上司も自分を上に引っ張ることが出来ません。その部門でまずは課長へと昇進するための最低条件とも言えます。昇格試験の対策についてまとめた記事がありますので、参考にして下さい。
    論文試験の対策
    会社の論文試験に合格する! 昇進試験、採用試験での論文の書き方のコツ、対策を解説
    面接試験の対策
    会社の面接試験に合格する! 中途採用試験、昇進試験の面接のコツ、対策を解説




    4. 人をコントロール出来るようになる

    会社には課長とかマネージャー、という人が必ず居ます。要するに、部下や後輩を束ねて教育したり面倒を見たりする人が居ないとだめなのです。そのようなポジションに就く人は、平社員の時から、

    同僚が困っている時に進んでサポートする
    他部門に対して円滑に仕事が進むように交渉、調整する
    協力を引き出したり、その人を気遣ったりする

    ということをしています。

    自分の仕事が忙しい時にも、上司に「〇〇さんは非常に多忙で辛そう。私は急務がありサポート出来ないが、彼女の負荷の調整したほうが良いかも」と提言すると、上司はあなたに対して「この人は全体を見る事が出来ている。自信の業務ボリュームも把握できている」と人事評価の対象にもなってきます。

    人をコントロールする、ということは、同僚を意のままに操る、ということではなく、自部門の人を見れて、他部門の人とも交渉出来て、またその間に入って色々調整出来るようになることです。

    会社には、人事マネジメントをする「課長」というポジションの他に、専門性の高い仕事やプロジェクト業務、技術などを管理する、担当課長、チーフ、技術マネージャーなどという役職もあります。自分は人を多く巻き込むよりも職人肌が強い、と思える場合、仕事や専門業務、技術などに目を配ると良いです。

    こういう技術、アプローチが世の中にはあるから、うちのこの業務に展開してみよう
    この業務とこの業務は統一してその代わり新しくこの業務をトライしてみよう

    など、あくまで人ではなく作業や仕事に特化したスペシャリストを目指すのも良いです。人のコントロールまたは仕事や専門領域業務のコントロールを出来るようになると、管理者としての素養を評価されることでしょう。




    5. 人間力を身に付ける

    性格が悪い人は、いつの間にか干されてしまうことが多いです。会社では、どんなに頭が良くても、柔軟性がなく正論ばかり唱えて現実的に物事を進められない人は出世できません。会社といっても人の集まりですから、人を見て仕事をすることが多くなります。

    誰に対してもぶれない態度、一貫した論法を貫く、ということは悪くはありません。しかし、会社という組織の中で、周りの人に認められ上のポジションに立つ、ということは、時には自分を曲げてでも他人の意見に耳を傾けてバランスよく物事を進めて行かなくてはなりません。人間力という考えで言うと、上のポジションに居る人はそれを持っていることが多く、そういう人が組織を束ねると一体感が生まれます。おおよそ以下のような事が備わっており、接していて圧倒されます。

    • 自分が正しいと思ったことを否定されてもキレない
    • 話していることが一貫しており理屈的にブレない
    • 支離滅裂なことを言わない
    • 同僚や部下を「おまえら」呼ばわりしない「さん」付けで呼んだりする
    • 何事があってもうろたえない
    • 末端の作業員にまで細かく指導する
    • 相手の目を見て話し、話もしっかり聴く
    • 部下と上層部の間に入ってうまくバランスを取る

    「人物良好」という評価をもらうために必要な4つの要素

    上記のどれかが欠けている部長級クラス社員なども見たことはあります。さすがに全て網羅するということは難しいです。会社では時には喧嘩をしなくてはならないことだってあります。しかし、このような事を頭に入れておいて日頃から意識して行動に移しておけば、自然に「人格」が高く形成されて行きます。そのような人格部分は上の人達からは必ず見られています。人なり仕事なり、この人に任せて大丈夫かどうかを見られています。

    無理のない程度で自分の主張をすることも大切ですが、その時の話し方や言葉の選び方、表情、相手への気遣いにより、良好な人格形成を目指すことをお勧めします。




    以上、高校卒業で会社に入社して出世するための考え方にについてお話ししましたが、いかがでしたでしょうか?

    全て実行しても、会社によってはなかなか昇進の門戸を開いてくれない所もあるかも知れません。 しかし、明らかに優秀な社員なのに、いつまでも単純作業ばかりさせておく、ということはありません。会社とはどこも大抵は人手不足ですから、高いレベルで仕事が出来そうな人には、資格職でない限りポジションを与えてくれます。

    ここで筆者が思う一番大切な事、大変現実的ですが、お話ししたいと思います。

    最初の項目で挙げた、配属部門の専門領域を必死で勉強する、これが最も重要です。もちろん他の項目も重要ですが、それらは感度や態度、働きかけのマインドの問題ですので、いつでも一念発揮すればすぐに実行出来ます。しかし、自分の業務外の学習だけで、大卒の人達の専門領域に追いつくというのは至難の業ではありません。業務で討論になったら確実に負けます。

    入社した時から時間を掛けて着実に自分の誇れる専門領域をぜひとも育んでいってください。

    当サイトでは、高卒で現在手に職がなくても、専門職として高い給料を得るためのノウハウについて解説する記事もあります。関心のある方は、ぜひご覧ください。

    高卒でも高い給料や大企業を狙う!出来る仕事は?専門職での就職は?






  • 大手企業と中小企業、就職するならどちらがいいか比較してみた。中小企業のメリット

    大手企業と中小企業、就職するならどちらがいいか比較してみた。中小企業のメリット

    就職活動でも転職活動でも、自分が就職する会社は慎重に選びたいところです。自分の就職した会社によって自分の人生が左右される、と言っても過言ではありません。
    この記事では、筆者が大手企業と中小企業、さらに小規模な会社で勤務した経験から、さまざまな比較をして、どちらが良いか悩んでいる人にとって役立つ情報をお伝えします。

    大手企業と中小企業のおおまかな違い

    大手企業と中小企業のどちらも一長一短あり、自分の性格や働き方によりますので、どちらが良いということは一概には言えません。

    中小企業とか大企業とは、資本金や従業員数などで正式な定義はあるのですが、だいたい一般的には、数十人から数百人程度の従業員数の会社を中小企業と呼ぶことが多いです。

    従業員が50人の会社から見たら、従業員1000人の会社はたしかに大企業かも知れません。
    しかし、大企業、大手企業は数千人とか数万人の従業員数であり、この規模から見ると、従業員1000人の会社も中小企業として位置付けられることがあります。

    大手、中小という正式な括りで見ることが重要ではなく、大きな会社と小さな会社の違い、というくらいの感じで捉えてください。




    中小企業のメリット

    中小企業に勤務して感じたメリットはたくさんありますが、主に以下のような内容です。

    1. 部署の数が限られているため、社内での業務遂行が速い
    2. 社内での仲間意識が生まれ易い
    3. 敷地、社屋が大きくないので、社内での移動が楽
    4. 本当に必要な業務だけに取り組めてスキルアップ出来る
    5. 昇進が早い、し易い

    これらの逆が大企業のデメリットになる訳ですので双方を比べながら説明します。

    1. 部署の数が限られているため、社内での業務遂行が速い

    社員数が少ない、ということは、社内で構成される部門数もたくさんありません。自分があるプロジェクト業務を進める上で、勝手に自分の思うままに進めるということは出来ませんから、いわゆる「関連部門」という人達に伝えたり合意をもらいながら進めなくてはなりません。


    例を挙げますと、
    自分は商品開発部門で働いていたとします。新しく開発した商品を具体化するにあたり、情報共有し、了承を得ながら進める部門は、

    中小企業:営業部、生産部、品質管理部、以上

    大企業: 事業企画部、販売部、販売促進部、デザイン部、生産管理部、製造部、
    製品品質評価部、量産推進部、商品プロジェクト推進部、生産技術部、
    梱包技術部、有限要素解析部、製造品質部、部品管理部、
    試作製作推進部、物流部、開発管理部、市場品質支援部、法務管理部、
    環境保証部、資材調達部、購買部、など多数で、子会社や関連会社もあり。

    大企業の場合、このように社内の膨大な数の部門や関連子会社と業務調整しながらでないと、物事が先に進みません。

    自分がメカ機構開発課のスタッフであれば、電気技術課や光学系開発課、ソフト開発課など、同じ開発部の中の他課と足並みを揃えないといけません。
    もちろん自部門の人間、上司や同僚の理解も得ながら進めることは大前提です。
    大企業では、このような環境の中で仕事を進めていく上で以下のようなスキルが求められます。

    交渉術
    スケジュール管理力
    専門知識
    情報伝達力
    プレゼン力
    業務調整力
    資料作成スキル
    人間力
    全体を見通す感度
    物事の優先順位付け
    体力と精神力
    場合によっては語学力
    などです。

    総合的なスキルがないとダメです。どれかが欠けても業務遂行中につまずきます。

    中小企業ではこれらのスキルが無くても良い、という訳ではありませんが、常に他部門との調整業務やら説明のための資料作成、その都度のスケジュール管理などで身も心も疲弊するということは少ないです。

    中小企業での忙しさの原因は、業務範囲は広くないが仕事そのものが多いのになかなか人員の補強がされない、ということが多いです。しかし業務を進める上での面倒くささは有りません。なかなか物事が先に進まない、この部署のコイツさえ居なければ、というストレスはほとんどありません。

    2. 社内での仲間意識が生まれ易い

    人数が少ない、ということは組織の規模も小さく、業務で関わる人数にも限りがあります。仕事を進める上でいつも同じ人達が現れます。

    もちろん性格的に相性が良いか否かが先ですが、いつも一緒に仕事をすると自然に仲良くなれることが多いです。仮に業務遂行がうまく行かなくても、お互いにフォローしながら穴埋めできます。社員数が少ないことで、社内ですれ違う、仕事で関わる、文化活動で知り合う、など大体顔ぶれも分かってきて、話が通じ易くなります。
    数人で飲みに行ったときに、同席するといったことも頻繁に出てきます。

    大企業では、社内に必ず敵が出現します。これは大企業ならどこに行っても必ずいます。1年間で社内で何十人何百人と関わり、皆が自分と気が合うということは、まずありません。自分の進め方や自分の部門を激しく中傷するような過激な人もいます。

    大企業ではアットホームなゆるーい雰囲気で仕事を進めることは稀で、なめられないようしっかり予防線を張っていることがあります。性格的に温厚な人が居ても、自部門の看板を背負って出て来ている以上、スキを見せない人がほとんどです。

    自分が業務を進める時に、関連部門で性格的にややきつめの人で、自部門のスタイルをくずしたがらない人がいた場合、その人はおそらくあなたの敵になるでしょう。
    新しい取り組み、とか自部門発意で何かを進める際には特に厄介な存在となります。

    大企業では、自分が仕事上で失敗をやらかすとその影響の範囲が広く、自部門だけでなく多くの関連部門に及ぶため、ほとんどの社員がかなり慎重に物事を進めます。

    中小企業では、いわゆるアットホームな空気を感じ、同じ会社の人達は仲間、といった感覚を持っていました。筋の通った説明をして業務を依頼するための資料作り、などは不要で、同僚や先輩を頼ったりして、「頼むよ~」みたいな慣れ合いで仕事が進んでしまうようなことも多く見られました。

    3. 敷地、社屋が大きくないので、社内での移動が楽

    中小企業の勤務地で敷地がメチャクチャ広い、ということはほとんどありません。
    従業員数が少ないわけですから、事業規模も小さいため広い敷地も必要ではないのです。敷地が広ければ当然税金も多く掛かるため、広い敷地を構える意味がありません。

    長い会社員人生の中で、敷地内を移動する時間が多いと、その時間は単に無駄な時間となります。大企業でも支店や小規模事業所であれば狭い敷地内で仕事できますが、もし地方の生産工場などに配属された場合は地獄です。敷地の端のほうの自分の建物から他の実験棟等まで歩くと10分とか20分とか掛かるケースが本当にありました。

    例えば試作品を運んで移動するという場合、雨が降ったら計画を急きょ延期して晴れている日に運ぶ、ということもあります。廃棄物を捨てに行くにも建物間の移動が発生したり、他部門の事務所に打ち合わせに行くにも何分か掛けて移動します。エレベーターで一階に降りて、移動してまたエレベーターを待って上がって、、、。

    外回りの営業マンは移動時間も仕事のうちですが、出張もしないのに勤務事業所で一日に20分も30分も移動のために掛かるというのが現実です。年間でどのくらいの時間が移動のために費やされているかというと、

    30分/日 × 250日/年 = 125時間

    一日7.5時間勤務とすると、実に年間で16日分は移動で歩いている、という計算になります。こんな時間があったら、何かの自己啓発に使いたいところです。

    中小企業で働いていたときは、勤務時間をとにかく「仕事」に費やすことが出来ていました。これは、自分の成長や知識・経験の積み上げのために貴重な時間を送ることが出来ていて本当に良かったと思います。

    必ずしも大企業は広くて中小企業は狭い、というわけではないですが、

    大企業  ⇒ 狭い敷地もあるが、製造業で生産工場配属だと大抵は大規模な敷地
    中小企業 ⇒ 高い確率で狭い事業所

    という具合に考えておくと良いです。

    敷地の遠い所に保管していた書類やサンプル品が急に必要になった時など、まさに地獄です。

    余計な移動に膨大な時間を割かないで「仕事」の部分に時間を費やせることは、大きなメリットと言えます。



     4. 本当に必要な業務だけに取り組めてスキルアップ出来る

    スペシャリストとしての自己成長を重要と考えている方にとっては、かなり重要な要素です。

    中小企業は、大企業と比較すると財政的な体力は劣ります。事業で失敗しては会社の存続に関わる事態となってしまいますから慎重に手堅く事業に取り組みます。会社の売り上げ・利益になるような仕事に重点的に取り組むことになります。

    また会社の規模が小さいことで、取り組むプロジェクトがあまり大きくないことが多いです。数ヶ月や数週間といった短期間での納期が設定されることが多く、その締め切りに向けて必死に取り組みます。そのため、余計な必要不可欠でないプレゼン資料やお作法の部分はあまりうるさく言われない傾向が強いです。

    会社とは、本当は利益になるためのお仕事だけでなく、たくさんの従業員が快適に安全に仕事が出来るような体制づくりや地域に対しての社会的責任を果たせるような取り組みをしなくてはなりません。大企業はとにかく、対外的にも社員のためにも「ちゃんとしていないといけない」ため、以下のようなことに膨大な時間を割きます。

    整理整頓活動や巡回などに膨大な時間を割く
    企業の社会的責任(CSR)などに関する講習実施
    下請け法の周知徹底へ時間を割く
    安全教育や未然防止活動の過剰なまでの実施
    物品や書類の詳細な管理
    大人数に情報共有するための長時間の会議
    新人教育、研修期間に何年もかける

    徹底出来て当たり前、と思える事もありますが、新しいプロジェクトや商品・サービス開発をいくつもこなしながら、これらの事を業務時間に突っ込まれては、本業の仕事のほうがなかなか進みません。もちろん中小企業でもこれらに取り組むことあるのですが、全社を挙げてこのような業務外の取り組みに徹底的に時間を割けるような中小企業はとても少ないのが現状です。本当はやりたいけど、時間や人員などの都合で出来ないのです。

    信じられないかも知れませんが、大企業で営業担当として働くあなたの一日の業務が

    「整理整頓活動」
    「安全衛生を向上させる業務」
    「自分に深くは関係ない長時間の打ち合わせ」

    だけで終わることもあります。
    あなたが大企業に入社したら、「何でこんな事に時間をたくさん使わなきゃいけないんだろー」と思いイライラする時が頻繁に訪れることでしょう。

    中小企業では自分の業務に直接関係のある、いわゆる「実務」の部分に割ける時間が圧倒的に多いのです。

    自分が担当する専門分野での業務に掛ける時間が、中小企業のほうが大企業より多い、ということであり、すなわち専門スキルを上達させるには、中小企業のほうが密でしかも早い、ということになります。もちろん会社のレベルや個人の吸収スキルにも依りますが、一日中その専門分野の事を考えていられるのと、あれこれどーでもいいことに気を配らなくてはならないのを比較すると、専門スキルの構築には明白な差が出てきます。

    中小企業で専門分野に特化した取り組みを出来るメリットの「未来への強大な破壊力」についてお話しします。

    大学卒業後の入社3年後くらいを想定します。

    大企業では場合によってはまだ新人教育期間中である可能性があります。または配属まだ間もない時期でしょうか、、?
    しかし中小企業では、そんなに悠長に新人研修に時間を掛けられないので数ヶ月の研修期間を経てさっさと部門に配属し、バンバン実務をこなして行きます。
    もしあなたが20代半ばから後半で転職をしたい、と思ったときに、大企業と中小企業では専門スキルの吸収具合は中小企業で働いていたほうが遥かに大きいです。

    既に3年4年とその専門分野で仕事をしていると多くの事を吸収しているのが自分でも実感でき、自身も付いています。それに比べて大企業ではその3年間は、なんか色んな事をしてきたがまだ自分が何を出来る人だか明確ではない、といった状況です。その大企業の社員である♪ということだけではないでしょうか?

    専門スキルを持って自分を新しいフィールドに導けるのは、その実務に密着した豊富な経験と知識です。

    自分を迎え入れてくれる先の会社の人達は、あなたに対して

    片付け出来る人か?
    安全に気を配れる人か?
    打ち合わせにちゃんと出てくれる人か?
    管理を徹底してくれる人か?
    コンプライアンス意識の高い人か?

    ということに対する期待は大きくない傾向にあります。そんなことは入社してから徹底してもらえばいいのです。専門スキルをもっていて、自分たちが考えつかない視点でのさまざまな実績や問題解決などを経験してきている人材を求めています。

    専門スキルを短い時間で上達させる上で、中小企業に入るメリットは大いにあります。

    5. 昇進が早い、しやすい

    中小企業では、昇格、昇進が早いです。
    もちろん社員数が少ないので、競争もそれほど激しくないし、がんばって仕事をすれば課長くらいまでは、たいてい昇進できます。

    大企業では、ひとつの課の課長のポジションで仕事をする上での自部門スタッフ、他部門に対して与える影響の範囲が大きいため、課長のポジションに就かせる上での判断基準が非常に高いのです。この人を一つの組織のトップに就かせて本当に問題ないか、慎重に決協議されます。多くの候補の中から厳選された社員にそのポジションを与えます。競争は熾烈です。

    大企業に見る課長以上は、人前で罵倒したり感情的にキレたり、支離滅裂なことを言ったりする人は非常に稀です。

    それに対して中小企業では、そのハードルは高くはなく、売り上げ実績を挙げたり、上司の言うことをよく聞く、気に入られる事で課長になれたりすることがあります。たとえ適任でなくても、その影響の範囲は狭く、大事にはなり難いです。

    中小企業では、ほかに切実な事情もあります。どの会社も、課長は「会社側の人間」となります。主任、係長クラスまでは労働組合の組合員であり、残業代が発生します。課長になれば会社側の人間であるため年俸制となり、残業代が出なくなります。主任、係長は残業代で稼ぐとも言われ、課長の給料を超えるということもよく聞かれます。そのため、残業代のかかる係長クラスは、さっさと課長にして人件費を抑える。会社にとっては都合が良いのでしょう。
    課長ではなく、「担当課長」という素晴らしいポジションがあり、部下の面倒を見たり人事労務管理をするのではなく、業務やプロジェクト、専門技術、課内の小さな取り組みを束ねるような立ち位置です。

    担当課長がウヨウヨ居る、という会社もあります。なんでこんな人が課長なの??と思うこともよくありました。

    中小企業に勤務して、毎年のノルマをしっかりクリアし、よく上司の言う事聞いて、しっかり仕事の管理をして、後輩の面倒をみて、人当たり良く対応していれば、かなりの確率で課長クラス以上にはなれます。大企業では、そんな人はいくらでも居てその中で勝ち抜いていかなくてなならず、しっかりやっていても定年まで平社員、ということはよくある話です。

    給料はともかく、課長、部長などのポジションに憧れるなら、大企業より中小企業です。

    続いて大企業のメリットを解説します。

    大企業に就職するメリット