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高卒でもしっかり努力して正しいステップを踏んで、機械設計者として一人前になり大手企業を目指す、高い給料を目指す、という目標に向けて解説して来ました。このページが最終ステップです。

1.就職エージェントまたは派遣会社に応募
2.機械設計者してのキャリアを積む
3.キャリアを武器に大手企業に売り込み

最後の項目、3.キャリアを武器に大手企業に売り込み、について解説します。

まずは求人情報をひたすら探す

当たり前のことですが、求人がないと入社試験を受けることすら出来ません。探すのです。どんな方法でも良いです。いくつか方法をご紹介します。
1.会社のHPを直接探す
興味のある会社があれば、直接その会社のHP(ホームページ)の「中途採用情報」を確認します。「キャリア採用」という会社もあります。もし、
キャリア採用してない
今は調整中
希望の職種がない
ということであれば諦め、行きたいところですが、くじけず、会社の採用問い合わせ先に直接電話やメールをしてみて下さい。キャリア採用の予定などアップする予定だ、とか説明会はやってます、などの情報もらえる場合もあります。その際、必ず、「ずっと目標にしてスキルを上げて来た」とか熱意を伝えることも忘れないでください。


2.就職エージェントに紹介を依頼する
また就職エージェントが出てきました。ここならたくさんの求人情報を持っていますから、希望に合った会社の求人を紹介してもらえます。もし、希望に沿わなかったら、「非公開求人はどうか」と訊いてください。就職エージェントは、「非公開求人」という情報を持っていて、情報サイトに公開していない求人情報を多く抱えています。それは、応募が集まり過ぎないようにタイミングを見ていた入り、担当者が忙しくて公開が間に合ってないとなど理由は様々です。しかし、そこに適任者が紹介を希望してきたら、そこはちゃんと応じてくれます。
しっかり志望動機と自分のスキルをまとめて、アピールします。

3.可能な限りのコネを利用してみる
世の中、ほとんどの人がコネなど持っていません。でも可能性として全く無いわけではありません。もし自分がそれ以前に派遣社員として働いていて、そこが大企業で、もしそこに正社員で入社できれば御の字、という場合、当時の課長なり部長なりなんとかコンタクトを取って、入社の意向を伝えてみてください。たいていどこの会社も人は欲しいが適任者がいない、という現実なので、もし、「以前にうちの部門で働いていて出来る奴で、欲しい」と思われていたら、積極的に採用部門や上に働きかけて繋げてくれる、ということも期待できます。

中にはかなり強引な手法もありますが、ありとあらゆる手を使う、とはこういうことです。ぜひ積極的に動いて悔いのない情報収集をおこなってください。




自分のスキルを存分にアピールするには

求人があったとしても、そこに自分のスキルが敵わなかったら大変残念です。次のように行なってください。
実力的に書けないものは書かなくてもいいです。でも頑張って書いてください。
■履歴書に積極的に書くこと
担当製品:
自動車、液晶TV、重機など
担当モジュール:
バンパプラスチック製バンパー、金属シャーシ、5軸モーターなど
得意分野:
材料力学、塑性力学、表面処理、プラスチック工学、メカトロニクスなど
得意語学:
英語、中国語など
その他スキル:
CAD(〇〇)を操作できる。
リーダーシップを深く習得している(例:〇〇)
ヒューマンスキルについて学んでいる
御社製品の〇〇について、技術的な所を事前学習済み
Officeが得意、資料作成も得意(自信作の資料を持参する)
資料を利用した技術的なプレゼンが得意
速攻で3Dスケッチが出来る
チームで仕事をすることが得意(例:〇〇)
自分の設計経験のない機械製品にも関心あり

などなど、もっと書いてもいいです。ひとつひとつの説明は省きますが、ポイントは、
・具体的な製品や部品、技術領域について自信を持っているスキルがある
・設計などの専門スキル以外に、大きな会社が社員に求めるスキルがある
ということをさっさと申告することです。
大企業は従業員が多いぶん、たくさんのスタッフと関わりながら仕事をしていくことが多いです。たくさんの人と関わり、調整しながら仕事をしていくことを求められます。そこは経験済み、ということが分かれば、必ず関心を持ってもらえます。

筆記試験は人生を賭けて勝負する

たいていの会社、特に大企業は、中途で採用する社員に基礎学力を求めます。簡単に言えば、
国語
算数
です。SPIとかSPIⅡとか、J-MATなどが課されることが多いです。これは、多くの会社で中堅社員向けの適正検査として使用される試験です。会社によってどの試験が適用されるか異なります。採用担当の方に聞けば教えてくれることもありますが、就職情報誌にも出ています。事前に確認が必要です。
どの会社を受けるにも勉強することになりますので、中途での受験を志した時点で試験対策スタートです。5冊くらいやっておけば、大体パターンはつかめます。短い時間でより多くの問題が解答できるよう訓練してください。
せっかく履歴書が通過したのですから、人生を賭けて試験勉強することが望ましいです。



面接試験では、人間力をアピール

筆記試験に合格すると、通常は面接試験に進みます。
履歴書が通って、筆記試験に合格するということは、学力と経歴を評価された、ということですから、よほど面接でしくじらない限り、大丈夫と言えますが、油断はできません。
面接では、面接官は何を見ているのでしょうか?
ずばり、人間力です。
中途採用は、新卒採用と違って、職種で受けることが多いです。ということは、その職務の部門長が面接官としてやってくる、と思ってください。その部門長は、受けに来た人(あなた)を見て、この人と一緒に仕事がしたいか、と考えながら色々訊いてきます。
よって、人間力アピールとなるのです。どいういうことかポイントを書きます。

しっかり目を見て話す
笑顔を忘れない
常に前向きであることをアピール
この会社、この部門で働きたい、と熱意を伝える
質問に的確に答える
自分の事ばかり話し過ぎない
話の脈絡がめちゃくちゃにならないよう注意する
身だしなみをちゃんとする

一番難しいのは、「質問に的確に答える」というところです。当たり前ですが、面接官の話をしっかり集中して聞いてください。そして、相手が自分に何を訊いているのか冷静に捉えてください。もし自身が無かったら、「〇〇ということをお訊きになっている、ということでよろしいでしょうか」と確認してください。それくらいは大丈夫です、2回くらいまでならいいと思います。

また、どれだけ技術的な話を出来る人かを見極めてくることがあります。技術的な口頭試問みたいなものです。履歴書に書かれている得意分野がはったりではない、というところを見せる必要があります。ですから、履歴書に書いたことは、大抵のことが訊かれても話せるように準備をしてください。履歴書の中身は面接官にとっては話のネタになります。

さて、面接は、一時面接は、部門面接、二次面接は役員面接というのが普通です。二次面接は一時面接以上に多分大丈夫です。最終確認みたいなものです。もちろん油断は禁物ですから、一時面接以上に人間力を発揮して突破してください。

以上、高卒でも機械設計技術者として成功するためのステップについて解説して参りました。ステップを踏むイメージは掴めましたでしょうか?
そんな数年でスキルなんか上がらないよ、とつい思ってしまいますが、最初は何も手に職がなかったわけですから、この大手企業の採用試験を受ける土俵に乗るというところまで是非がんばって頂きたいと思います。

最後に参考情報ですが、機械設計者は、語学が得意であることがとても有利に働きます。もちろん英語が最重要です。文献やインターネットを見たり、外国人と技術的な話をすることがあったり、資料を英語で作成したり、色々機会があります。
本サイトでは、留学などせずに2年で英会話をマスターするためのコツについても解説しています。機械設計スキルを積み上げるのと同時にぜひ、英語、英会話の習得にも励んでみてください。今何も手に職がなくても、数年後に機械設計をやって英語もペラペラで、というのを想像してみてください。人生が楽しくなるはずです。

留学しないで2年で英会話をマスターする