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会社で出世するためには、生産性向上や組織の活性化、後輩の指導、高いレベルでの成果を出す、などが基本的には必要ですが、実はそれだけでは足りない場合があります。
実際のビジネスの現場では、自分の昇進を決める決定権をもっている人に気に入られることが重要です。上に引き上げてもらうためのアピールは必須、ともいえるほどです。ここでは、「上司」と呼ぶことにします。





会社で出世するために実行する取り組みは? 仕事編

上司が言うことに逆らわない

上司の指示、命令、さまざまなアドバイスを聞くことは多いと思います。そのときには、肯定的にとらえることをおすすめします。
明らかに間違っていたとしても、「それは違いますよね」「私は反対です」など、否定的な発言はするべきではありません。あえて指摘する場合にも、「はい、良いと思います。他の観点で、このような捉え方もできそうですが、そういうふうにはしない方がいいですかね、、」と、あくまで上司の方針に沿う姿勢を基本としての控え目な指摘に留めます。イエスマンではなく、幅広い視野をもっていることもアピールできて、効果的です。

上司をたてる

上司の言動に対して、その価値や影響力を増幅して周りの人たちに伝わるよう心掛けます。
たとえば、以下のようなアクションです。

・上司からのメッセージをほかの人に伝えるとき、「ちゃんと重要なところを押さえてアドバイスをくれる」「指摘が鋭い」など、自分の意見を添えて伝える
・情報共有の際、基本的には上司に一番最初に伝える
・同じ部門のほかのスタッフが、上司の方針と異なるアクションを取ろうとしていたらしてきする
・上司の失敗があれば、「あなたは正しかった。自分も実行部隊として反省すべき点がある」と連帯責任感を主張する

上司は、これらの行動を見て、「この人は、自分の側近につけたら、自分の意図を汲んで部下をうまくコントロールしてくれる」と感じます。自分に対する信頼感が生まれ、昇進に有利にはたらきます。





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上司の誘いには応じる

上司からの業務での指示や要望などはすべて受け入れますが、それを超えた要望も基本的には受け入れたほうが、出世のためには近道になります。
セクハラやパワハラは、もちろん論外ですが、「仕事の時間を使っているとゆっくり話せないから、軽く飲みがてらどう?」との誘いを受けたら、ぜひ、「いいですね。ぜひこちらこそお願いします!」と元気に応じます。たとえ、気が進まなくても、です。お昼ご飯を誘われたときも同じです。
自分の昇進決定権者と業務時間中にゆっくり話をする、ということは、それほど多くはないのが普通です。その上司とゆっくり話ができる、というのは、むしろチャンスと捉えることができます。

・自分がどれだけ部門の成長を願っているか、
・誰々が優秀、誰々が努力必要、など、人を見る視点
・あなた(上司)がいかに優れたマネジメントを行っているか
・世の中のトレンドはこれだ、私たちはこういう観点ももつべきだ
・ほかの部門のここはこう、うちの部門はこう、という、自分の会社を見る眼力

など、「広い視野アピール」「できる人アピール」をたくさん行います。加えて、「もっと上のポジションで人をまとめて、部門を大きく成長させたい」という、「昇進させてくれアピール」をすれば、昇進意欲が伝わります。ただし、上司と1対1のときのアピールに留めるべきです。ほかに同僚がたくさんいると、あからさまで印象は良くありません。

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正しいことの実行ではなく上司の意図を汲んだ言動をする

会社やお店、仕事をする場では、さまざまなルールがあります。正しいことを正しい手順で遂行することが基本となりますが、昇進を考えた場合、上司の言うことは、そのルールよりさらに上位にくると考えて行動します。
上司がルールを逸脱する指示や提案をした場合、違法、脱法、公序良俗違反でない限り、上司の方針に従うこと、そして、「上司の方針が正しい」ことの裏付けとなる自分の意見を添えて、周りにアピールすることです。
変に正義感ぶって「それは駄目です、こういうルールがあるんですよ」と主張するのは、柔軟性の欠如の観点からも、得策ではありません。「こいつ、めんどくさい奴だ、こいつに権限をもたせると仕事が進まなくなる」ということになります。
自分が正しいと思うことの実行ではなく、上司の考えそうなことを先読みして提案、実行します。周りからは「忖度」と言われるかもしれませんが、構いません。上司から高い信頼を得るには、「忖度」も時には重要です。「方針の意図を汲む」という解釈もできます。




周りから妬まれても気にしない

上記の4つの昇進・出世のための言動は、場合によってはあからさまになることで、周りの人から「あの人は上司におべっか使って」「昇進・出世のためなら自分を捨てて何でもするのか」などと妬まれる可能性もあります。
しかし、そんなことは、まったく気にしなくてOKです。自分には自分の生活があり、収入も増やさなくてはなりません。昇進して地位を確立し、自分の作りたい組織を作り、経験値を蓄積してスキルアップすることのほうが大切です。気遣い不要です。(きれいな言葉使い、協力、良好なコミュニケーションといった、対人としての気遣いは大切です。)
もし昇進はしたものの、居心地が悪くて続けられない、という場合には、「課長」「チーフ」「リーダー」といった肩書きをひっさげて、転職する手もあります。少なくともその会社ではマネジメントのポジションにたどり着いた、というのは事実ですので、転職先での審査である程度評価されることは間違いありません。


まとめ

上司の言うことには逆らわず、プライドを傷付けないよう常にたて、誘いには、ある程度は線引きをした上で応じ、臨時応変に上司の見解に寄り添う、というところでまとめることができそうです。
そして、昇進したい、出世したい、と自分が決心したら周りの目は気にせずに、自分の信念に基づき突き進むのみです。