たくさんの外国語がありますが、ドイツ語を学習するメリットはあるのでしょうか? ドイツ語を学ぶ理由、ドイツ語留学のコツや楽しみ方について解説したいと思います。
ドイツ語を勉強する意味とは? ドイツ語を学ぶメリット6つ
日本人にとって最も重要な外国語といえば、もちろん、英語です。
では、第二外国語として挙がるのは何語でしょうか?
今の日本の社会では中国語の重要性が上がっているようですが、中国の会社や中国人とこれからビジネスを展開して行く予定もない人で第二外国語の学習を始めようとしている人には、ドイツ語の習得をおすすめします。ドイツ語は英語に比べて難しいと思っている人が多いです。ドイツ語のイメージってどんなものでしょうか?
英語よりも文法が複雑
日本語にもよく聞くフレーズがある
医学や環境で使う
第二外国語としてはメジャー
アルファベットに点々がついている
といった点が挙がるでしょう。英語よりもたしかに文法のルールは多少複雑で難しいかも知れません。また近年では、医学の世界も英語が主流になっており、ドイツ語は医学部でも必須では無いようです。では、ドイツ語を学ぶ上でのメリットは何でしょうか? 6つの理由を挙げます。
1. 先進国ドイツに深く歩み寄ることができる
ドイツは英語で物を売るが、ドイツ語で物を買う、と例えて言われることがあります。ドイツの人口は約8千万人、ドイツ語を母語とする人は世界に約1億3千万人です。
ドイツ人は英語が得意な人が多く、ドイツ人から世界にコミュニケーションを取っていく時にはもちろん英語を駆使します。しかし、受け入れる時にはドイツ語をより好む、という傾向があるわけです。こちらから何かをドイツ人に仕掛けて行く場合、ドイツ語を話せるだけで、ドイツ人とのコミュニケーションは一気に盛り上り、より深く懐に入っていくことが出来るのです。
ドイツ人は勤勉で真面目な人が多く、そこから学ぶことは大変多いです。ドイツ語を話せると、友達になりやすいため、ドイツ語を話せる価値は大きいです。
2. 多くの文化を生で知ることが出来る
ゲーテ、シラー、トーマスマン他、音楽家のベートーベン、シューベルトなどの書物を原語で楽しむことができます。訳語でも内容は理解できますが、その著者の気持ちや微妙な心の描写が現れている言語を読むことは大変興味深いものです。もし西洋文化に深く触れたい場合にはドイツを学ぶ価値はおおいにあると言えます。
ドイツには博物館やお城が多く、様々歴史的な書き物に触れることが出来ます。その時にドイツ語に触れることで、その歴史に深く浸ることが出来るでしょう。
3. ヨーロッパの動向をいち早くキャッチできる
欧州経済の中心ドイツの動向に欧州各国が追従します。先進国ドイツの母国語であるということは、ヨーロッパの経済、世界の技術をけん引する国の母国語ということになります。ドイツ語を得意とすることで、ドイツ語のみで書かれた貴重な情報を理解することが出来ます。技術や自然科学の分野では、ドイツは世界でも最先端の国であり、ドイツ語で書かれているものが多くあります。技術立国ドイツが発する情報をインターネットでキャッチ出来ます。
4. 欧州諸国では英語よりドイツ語が通じる国が多い
欧州で使用される言語ではドイツ語が24%、仏語16%、英語16%と言われます。
オーストリアの母国語は、ドイツ語です。スイスのほとんどの地域、リヒテンシュタインなどではドイツ語の通用率がなかり高く、むしろ英語が通じないことも多々あるほどです。これらのヨーロッパの地域に住む、または関係を持って仕事をしていく、ということであれば、ドイツ語が話せると大きなアドバンテージになり、むしろドイツ語必須とも言えるほどです。
実際にドイツやスイスで、道端やスーパーで英語で話し掛けると嫌な顔をされるということが多くありました。欧州諸国ではドイツ語の人気は高く、多くの若者がドイツに語学留学し、ドイツ語を学んでいます。
5. 日本人でドイツ語を話せる人は少ない
最重要外国語である英語をはじめ、最近の流行りの中国語は随分多くの人が話せます。しかし、フランス語やスペイン語と並び、ドイツ語のような欧州言語を話せる人に出会うことは非常に稀です。もしドイツ語を話せるようになれば、その後の人生で大きな箔が付くことは間違いありません。多くの人が、フランス語、スペイン語に比べてドイツ語は文法が複雑だということを知っており、その言語を話せる、ということにより、「この人はこの難しい言語をマスターした」と教養の高さを評価してもらることでしょう。
フランスの華やかな文化やファッションに比べて実直な印象のあるドイツ、そしてスペイン語の世界での通用度の高さに比べて、欧州内での通用度に限られたドイツ語です。そのためか、日本ではフランス語やスペイン語の学習者に比べてドイツ語学習者は少ないです。しかし、フランス語やスペイン語よりドイツ語を話すことには、大きな意味があります。ドイツは日本と同じく高い経済レベルで、技術立国ですので、日本とよく似た側面があります。経済、技術の分野で仕事をする場合は、ドイツ語を話せることは、希少価値があり、大きなアドバンテージになります。
ちなみに日本人にとってのドイツ語習得の難易度は、メジャーな言語の中では、アラビア語やロシア語に次ぐ高難易度です。
就職活動中の学生で、エントリーシートに「ドイツ語〇級」と、もし書くことが出来れば、それが何級であっても1外国語のスキルとして評価の対象になります。
6. ドイツ語は思ったことを話せる言語である
少し上級編的なメリットになります。ドイツ語の持つ文化は、日本語のような空気を読む、とか文脈から言いたいことを察してもらうみたいな言語文化と異なり、言っていることそのものが重要な意味を成すような言語文化です。
◎日本語や中国語などを母国語とする人たちの言語文化は、ハイコンテクスト文化と呼ばます
⇒曖昧表現や文脈から相手に理解してもらう、相手の空気を読んで理解するという大変難しい言語です。外国人でこれらの言語を学ぶ人は大変だと思います。普通に言いたいことをしゃべっただけで、威圧的とか、はっきりものを言い過ぎる、などと言われ兼ねません。様々な表現を学んだところで、それを発して良いか判断が難しいことがあります。
◎ドイツ語を母国語とする人たちの言語文化は、ローコンテキスト文化と呼ばれます
⇒日本語や中国語の逆で、直接的にはっきり、理論的に話し、話す言葉、内容に大変重きのある言語文化です。
すなわち、ドイツ語を話す場合、どこまでをはっきり話して、どこから控え目にするか、など考えなくてOK。思ったことをはっきり話して全く問題ない、という言語です。極端に言えば、気を遣わなくて良いのです。覚えたフレーズや自分の思いをどんどんしゃべって、更なる上達を見込める学習が出来るでしょう。
ちなみに、英語を母国語とする人たちの言語文化は、ややローコンテキスト寄りです。
以上の6つがドイツ語を学ぶメリットですが、追加で、メリットと言えるほどではありませんが、もちろん、旅行が楽しくなるということも忘れてはなりません。ドイツ語母国語圏内であるドイツ、オーストリア、スイスの大部分、リヒテンシュタイン、そして母国語ではないですが、ポーランド、チェコ、デンマークなど近隣諸国でもドイツ語の通用率は高く、中央ヨーロッパへの旅行は、楽しみになるでしょう!
若い人ほどドイツ語を早目に習得しよう
現在では、第二外国語としてはやはり中国語が台頭していると言わざるを得ません。しかしそれを裏返すと、英語と並んで中国語を話せたとしてもそれは希少価値としてはそれほど高くはない、ということになります。また中国語の習得はなかなか難しいとはいえ、日本語と同じ漢字を使用している時点で取っ掛かりはかなりスムーズです。大人になってから中国語を頑張って習得した、という人もたくさんいます。
学びに熱心な会社なら、中国語講座を開講していたり、英会話スクールに通う費用を一部補助してくれたり、といった学習に対して支援をしている所も多いです。すなわち、社会人になって会社で働いて忙しくなっても、中国語を習得する機会が多く設けらている、ということです。ドイツ語やフランス語、スペイン語の習得を支援している会社は、ほとんど聞いたことがありません。
すなわち英語や中国語は、大人になってから、会社に入ってから、いつでも習得の機会があります。
ドイツ語は英語よりも、文法がやや複雑であり、自分で勉強するだけでは、習得するまでにやや時間を要するのです。会社勤めが長くなってくると忙しさのためか、じっくり勉強する機会はほとんど取れない、というのが現実です。結婚して家庭を持ってしまっては、メジャーな英語や中国語の勉強には時間を充てることは出来ても、ドイツ語を学習する時間とお金を掛ける理由を作ることが難しくなります。
若い間の、時間とお金をそれなりに自由に使える時に一度習得してしまえば、体がをその言語を覚えていて、ブランクが発生しても自分の物として定着します。そのあと、必要に迫られてから別の外国語を学んでも良いと思います。
次の事を実行すれば、1年から2年あれば、日常会話を難なく出来るようなレベルに達成します。
かなり気合を入れて1年間辛抱してお勉強する
⇒その後、2週間のドイツ留学を実行する(出来れば1ヶ月)
ドイツ留学のすすめ
自分で勉強して、文法のしくみや簡単な会話文、メジャーな単語やフレーズをある程度理解できるようになったら、短期で構わないので、ドイツ国内にぜひとも留学してください。2週間の短期コースを開講している学校がたくさんあります。
ドイツ国内のドイツ語学校に留学すると、非常に有意義な時間を過ごすことが出来ます。次の項目を読んでいるだけでワクワクすると思います。
・他受講生は、欧米アジアなど各国から
・様々なイベントが毎日
・他受講生とみんなで毎晩パーティ
・現地ドイツ人との触れ合いも有る
・毎日ドイツ語、たまに英語
毎日、イベントやパーティばかりやっていて勉強する時間は? との声が聞こえて来そうですが、全ての出来事がドイツ語で発生しています。これがドイツ語上達の秘訣となります。そのイベントやパーティで少しでもドイツ語を理解吸収できるように、事前に1年間お勉強の期間を設けるのです。
事前にある程度ドイツ語の基礎を学習した上で、ドイツ短期語学留学をすることで、そのドイツ語力は一気に開花し、ついに自分のものになります。ドイツ語短期マスターに向けて、ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。