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保育士・幼稚園教諭から一般企業への転職で、保育士経験を効果的にアピールする8つの方法

本サイトでは、保育士経験しかない中で一般の会社に転職したい人向けに、その業務経験をどのようにアピールすればよいか、詳しく解説します。




保育士経験から一般企業にアピールする

その業務を端的に取り上げ、それがビジネス視点でどのような成果だったかを説明します。また、成果があまり大きいものでなくても、自分で取り入れた工夫やプロセスがしっかりと説明できれば評価されます。保育の業務が色濃く出るようなアピールや、深掘りはあまりしません。

1. コミュニケーション力
(価値観の違う同僚保育士との協業)

保育園では、各園でのそれぞれの思想やポリシーをもって日々運営しています。同時に、保育士ひとり一人も自分の信念、考え方があります。
・とにかく安全第一で子供を守る
・文字や数字の学習、知性を強化しよう
・絵本の読み聞かせを重視、想像力を育む
・運動、体操で体を動かすのが健康的
・音楽をたくさん取り入れて感性を磨く
・園児教育より親のクレーム対策が優先
・園長の指示に忠実に従うべき
・昼寝させてる時間が私達の本当の業務
・優先なし、すべてまんべんなくやる
・季節やイベントに応じて臨機応変にやる
など、一口に保育士といっても、どこに重きを置くかは十人十色、多様な価値観の人たちの集まりです。

そんな中で、円滑に保育業務を進めていたということは、高いコミュニケーション力があった裏付けになります。コミュニケーションスキルを発揮した、アピール事例をいくつか挙げます。

たいした内容ではありませんが、このように口論やけんかを避けて、最良の結論を冷静に導く姿勢は、どこでも必要なビジネススキルです。
じゃんけんや多数決でなく、どうすれば両者納得できるか、また本質的な問題は何なのかを見極めて結論に向かうアピールが効果的です。




2. ユーザー目線で新アイデア
(新しいイベントの企画)

会社では、事業企画だけでなく、課やグループ単位でも新しいやアイデアや取り組みにより成果を上げなくてはなりません。一人ひとりの発想力に期待がかかります。
保育園では、納涼祭、クリスマス会、運動会、誕生会などさまざまなイベントがあります。それ以外の小さなイベントやリクリエーションでも何でもいいので、自分で考えて提案した事例があれば、アピールします。

「保育」という一見ルーチンワークに思われがちな仕事でも、これだけ新しいアイデアを日々模索しながら、取り組んでいることをアピールしてください。保育業務の対象は、園児とその先の保護者です。園児だけでなく保護者に向けたカスタマーサービスの意識もある、ということは、ユーザー目線をもっている証拠。ユーザー目線は会社には必須のスキルともいえます。

3. リーダーシップ
(作業分担、日常業務での指示)

日頃の保育で知らず知らずのうちにリーダーシップを発揮していることは、結構多いものです。
たとえは、保育園におゆうぎ会や運動会の準備で手伝ったり、手伝ってもらったりします。このときに、自分で確たる信念をもって、他のスタッフを巻き込み、自分の指示で作業を進めた経験があったらアピール材料に使います。
自分が下っ端であっても、先輩保育士たちに、「これとこれの制作をお願いします。終わったら、こちらのサポートをお願いできますか?」と伝えたら、それは、作業の分担や手順を自分で指示したことになりますので、立派なリーダーシップです。
もちろん普段の何気ないやり取りも、うまく言うことで、リーダーシップを執った経験になります。

リーダーシップは、自分の業務をすべて自分でやるのではなく、人を動かして最善の成果を出すことです。指示を間違えると、ふりだしに戻るだけでなく、その担当者にも迷惑がかかります。全体を見て、日程を見て、人を見る、進捗を見ることが重要です。業務遂行が芳しくない、担当者のスキルが不十分、などの事情があれば、担当者のスキルアップ教育を視野に入れて進める、という観点も取り入れましょう。




4. 問題解決
(クレーム対応、風土改善)

保育業務に限らず、どんな仕事でも日々問題解決です。些細なことでも説明の仕方によって、際立った問題解決能力に聞こえます。

問題は、外にも内にもあります。
・暫定策を取ってから恒久策に移る動き
・問題解決を実行するアピール
・真っ向から立ち向かわず徐々に改善
といったさまざまな解決アプローチがあり、臨機応変に対応する姿勢がアピールできるといいです。

5. 人材の育成
(後輩保育士の指導、教育)

後輩スタッフに何かを指導するだけでも、立派な人材育成です。ただ教えた、というだけではなく、ポリシーをもって体系的に育成した、という言い方が望ましいでしょう。

人材の育成は難しいのですが、人を育てようという視点をもっていることが重要です。具体的な内容を教えるだけでなく、
・仕事の中で日々成長を感じる
・成長できる環境や仕組みがある
・後輩が自ら成長する意欲をもつ
といったことが必要です。このようなことを実現するために園長に提案したことがあれば、アピールになります。
また、自らもこれから学び続ける気持ちがあることを示します。


6. ファシリテーション
(会議での司会進行)

園内でのスタッフ間での会議、保護者との懇談会、同じ地域の保育園・幼稚園との打ち合わせ、など話し合いの機会は多いと思います。その際にまとめ役や書記のような役割を担ったことがあれば、アピール材料になります。

会議での司会進行は、時間内に円滑に事を運ばせる大切な役割です。目的を理解して、内容を常に追いかけ、的確な方向にメンバーを導く、というスキルを要求されるので、司会進行をやっていた時点で、ビジネスセンスのアピールになります。




7. 生産性向上
(保育業務の効率化)

単純に作業時間を減らした、というだけではインパクトがありません。そこに生産性向上の視点があった、ということが重要です。
生産性向上は主に、

ということです。そこに自分のアイデアや提案、働き掛けがあることが重要です。

生産性向上に終わりはありません。ひとつ対策を施すことにより、さらにその先が見えてきます。あくなき前進の姿勢を見せると、会社には受けがいいでしょう。




8. 臨機応変な対応
(ルールにないことへの対応)

すべてをルールにのっとって進めるのが難しいことは、なんとなく分かっています。自分では気づかなくても、日々、臨機応変な対応はしているものです。
ルールにない事態が発生した場合の対応を迫られる場合や、聞いたこともないような奇抜な要求をしてくる保護者の対応をすることもあるでしょう。
何でもかんでも「上司に確認します」では、信頼を失ってしまいます。また、考えることを忘れて思考停止になってしまい、自分のためにも良くありません。
どのようにアピールすればいいでしょうか。

ルールを守ることは大切です。しかし、何でもルールに従って柔軟性に欠ける人がいると、職場は何か新しい発想で物事を解決しようとしたときに、足かせになります。現実を見ながら柔軟に対応し、ルールを変えていく積極性も大きく評価されます。


まとめ

コミュニケーションや生産性の向上といった日常業務の中にある工夫から、新しいアイデアや後輩の指導といった限られた時間の中で発揮するものまで、たくさんのアピール材料があります。自分の業務には該当しない項目もあるかもしれませんが、観点はお分かりいただけたことでしょう。
自分の業務に重ね合わせながら、ぜひ面接や履歴書、職務経歴書の中でアピールして、会社でも通じるビジネスセンスを保有していることを伝えてみてください。